○落ちないもん○ ページ36
「ゴーーーーーーセルーーーー!!!」
木の上によじのぼり、そこからゴウセルの名前を呼んでみたら、案の定「A、降りろ。危ない」なんて言われてしまった。
今日はゴウセルとまたお散歩に出ているの!
それでね、登りやすい木が生えていたから登ってみたんだけれど…ゴウセルったら褒めてくれないの。
それどころかすぐ危ない、危険だって。
そればっかりじゃ、そのうち外に出るのもダメだって言われてしまいそう。
ゴウセルは意外と心配性なのかも。
「大丈夫だよーーー!!ゴウセルも来て来て!!高くて面白いよっ!」
でも私だって遊びたい。
それに木登りは私、昔から得意なの!
ほら、だからどんどん高い所に行けるし、何も危なくない。
ゴウセルも一緒に登ってほしいんだけれど、彼は私を見上げるだけで登る気は無いみたい。
「A、落ちる前に降りろ」
……それどころかそんな事言って。
そんなに私、危なかっかしい……?
「だから大丈夫だってば〜!
ゴウセルは相変わらず心配性だなぁ」
「落ちて怪我したら大変だ」
「もうー!落ちないってばっ!!」
あんまり危ない危ないって言われてしまうと、こっちとしてもあまり気分のいいものではない。
ちょっとした反発心が私の中で生まれて、私はゴウセルの注意も聞かずに更に上へ。どんどん上へ。
結構高い所まで登ったけれど、別に落ちる気配はない。
当たり前だよ。ちゃんと登れそうな枝とそうでない枝を確認しながら登ってるもん。
なのにゴウセルったら、まだ下で私を見上げてる。
……一緒に登ってくれないのかな。
「ゴウセルってばー…そんなに私って……
………あれ?」
次の枝に手を掛けながら私はまたゴウセルに声を掛けたその時
私のスカートの裾が細い枝に引っ掛かってしまい、進めなくなってしまった。
いけないと思って私はスカートを引っ張ってみるけれど、その枝はなかなか折れなくて。
仕方ないので私は恐る恐るその枝に近付いて行った。
幹の根元から向こうへ行くから、足場にしている枝が少しずつ細くなって行く。
慎重に、ゆっくりと枝の上を移動し、あと少しという所で手を伸ばす。
「______あっ」
ボキン、足場にしていた枝が折れた音が聞こえた着後
私の体は宙に放り出された。
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*IJu*(プロフ) - フウさんさん» コメントありがとうございます〜!お気に召して頂けたようてま( ˇωˇ ) なるべく早く更新できるように頑張ります…! (2018年7月23日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
フウさん(プロフ) - すごく面白いです!!!早く続きみたいです!! (2018年7月22日 10時) (レス) id: 68aa123671 (このIDを非表示/違反報告)
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