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○転ばないもん○ ページ29

そうやってやっと湖にやって来るとゴウセルの腕を離して湖の縁へと駆け寄った。

その途中でゴウセルに「また転ぶ」なんて注意されたけれど、私そんなにそんなに転ばないもんっ!



「今日は湖に入るのか?」

「うーん…まぁ確かに、今日はすっごく暑いし丁度いいかもね〜」

「転ぶなよ」

「なっ…!!だ、だから転ばないってば!!
とゆーか!私そんなに転びそう?!」

「転びそうだ」

「即答っ…!?」



…私、そんなに転ばないもん。



まさかの即答でちょっとしょげた。

そこまで私、危なっかしく見えるのかなぁ…?



「……ゴウセルったら…酷い」



ちょっとショックだったから、私は自分の髪の毛の毛先をいじってみる。

そうしたらゴウセル、パチパチと私を見遣った後、悪いと思ったのか
少し遅れて「…すまない?」と何故か首を傾げながら私に謝った。


その謝り方が可笑しくて私は思わずプッと吹き出して笑ってしまうと
ゴウセルは何処か安心したように目を細めた。



「ふふっ、ゴウセルったら本当に面白いね」

「…そうだろうか?」

「うん、とっても!」



今度は私が即答してやって、クスクス笑う。
でもゴウセルはやっぱり不思議そうに私の顔を見つめるだけ。


お話もそこそこにして、そろそろ遊ぼうと私はおもむろに靴を脱ぐ。

両方脱いで裸足になったら脱いだ靴は湖の縁に綺麗に並べて、そろりと湖の中へ足を入れた。


ひんやりと冷たくて気持ちいい感覚が足を包み込む。
今日はあったかいから、尚更気持ち良く感じる。

そのまま奥に行ってしまいたい気持ちもあったけれど、昨日の事もあるしぐっと我慢。
私は湖の縁に腰を下ろすと、すかさずゴウセルが私に尋ねた。



「奥まで行かないのか?」

「うん!冠作りたい気分だからね!
でも今日は暑いから、こうやって足を湖に浸けながら作るの」



そう言いながら私はちゃぷちゃぷと足を揺らして、水面に波紋をつくる。

そうしてゴウセルの袖を軽く引っ張りながらゴウセルも入るように言ってみたら
優しいゴウセルも私と同じように靴を脱いでくれた。


私の靴の隣にゴウセルは自分の靴を並べ私の隣に腰掛けると、そっとゴウセルは足を湖につけた。



「気持ちいいでしょ?」

「…よくわからない」

「もうーゴウセルったら〜」



じっと水面を見つめるゴウセルに私をそう尋ねてみるも、ゴウセルはきょとんとした顔をして答え、思わず苦笑い。



…ゴウセル、冷たいのはあんまり好きじゃないのかな?

○違うんだよ○→←○せっかちとマイペース○



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*IJu*(プロフ) - フウさんさん» コメントありがとうございます〜!お気に召して頂けたようてま( ˇωˇ ) なるべく早く更新できるように頑張ります…! (2018年7月23日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
フウさん(プロフ) - すごく面白いです!!!早く続きみたいです!! (2018年7月22日 10時) (レス) id: 68aa123671 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年1月23日 1時

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