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○泣いちゃダメ○ ページ18

……自分で言ってて、泣きそうになった。

でも泣いたらダメだと思って、私は必死に笑顔を張り付けながら、私の事についてゴウセルに話してあげた。



「……私ね、ずっと前に村から追い出されたの。
この病気のせいで…バケモノだって、言われて。

でも最初はこんなに酷くなかった。
目だって、昔はちゃんとあったんだよ?」



信じてもらえるかは、わからないけれど。

生まれつきそうなんじゃないかってぐらいに私の左半分の顔は酷く醜く腐り果て、もう触れても感覚がわからない。


昔はこの空洞に、右目と同じような青い瞳が埋め込まれていた。

ちゃんと見えるし触ったらわかったし、もう少しマシな顔をしていたのに。



「パパとママもそばにいてくれたし……優しくしてくれた。
でも、だんだん病気が進むに連れて、パパもママ冷たくなってって…

それで気が付いたら……私1人だった」



自分の爛れた肌を撫で、自虐的に笑う。

鼻の奥がツンとする。ダメだ、笑わなきゃ。笑わなきゃ。



「えへへ……捨てられちゃったんだ、多分。

私が気持ち悪くなって…きっと……」



ポロリ、何かが私の右目から零れ落ちる。

あたたかいソレは頬を伝い、ポロポロと溢れて止まらない。止められない。



ああ……ダメだった。

また、また泣いてしまった。



病気の事や昔の事を思い出すと、すぐこうなってしまう。

何度やめようと思っても、止めようと思ってもダメだった。


しかも、よりにもよってゴウセルに涙を見せてしまうだなんて。



「なんで……なんで、私っ…こんな、醜い姿になったんだろう……?
どうして、私がこんな事になんなくちゃいけないんだろう…?

私……何か…したの、かな……?」



溢れ出したら止まらない。涙も、私の本音も。


嗚咽混じりにゴウセルに尋ねるが、そんなのゴウセルがわかるはずがないじゃん。

わかってる、頭では分かってるの。


でもこうでもしないと私、このままこの悲しみに押し潰されてしまいそう。

いっそそうなればどれだけ楽なんだろう。



消えたいと思った事もある。
死にたいと思って、実行しようとした事もある。

でも私、痛いのとか嫌いだから。
怖いのとか苦手だから。

死のうとしても死ねなくて、今日まで生きて来てしまった。


本当は楽になりたい。
こんな醜い姿見たくなんてない。

包帯を取り替える度に腐った部分が広がっていく。
そんな光景、もう見たくない。



もう何も、見たくない。

○夢でいさせて○→←○包帯の秘密○



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*IJu*(プロフ) - フウさんさん» コメントありがとうございます〜!お気に召して頂けたようてま( ˇωˇ ) なるべく早く更新できるように頑張ります…! (2018年7月23日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
フウさん(プロフ) - すごく面白いです!!!早く続きみたいです!! (2018年7月22日 10時) (レス) id: 68aa123671 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年1月23日 1時

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