検索窓
今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:42,444 hit

○かまくら○ ページ47

倉庫からスコップを引っ張り出して来ると、Aを窓際の縁に座らせて、かまくら作りを開始した。


まずはスコップで雪を集め、それをひたすら積んで山を作っていく。

高さは2〜3m程。
少し大きめにした方がAも喜ぶだろう。


雪山を作ったら今度はそれをスコップで叩いて固める。
これを怠るとすぐに壊れてAが埋もれてしまうので、満遍なく、しっかりと固める。


それが終わればいよいよその山を掘り、中にスペースを作る。

これがなかなか大変で、1番時間が掛かった。
掘り過ぎると崩れてしまうかもしれないので、慎重に作業を進めて。



そうして約数時間、ようやくかまくらが完成すると
俺は窓の縁に座るAに声を掛けて、彼女に見せてやった。



「じゃじゃーん」

「うわぁ…!!完成したの、ゴウセル?」



するとAは途端に目を輝かせて、俺の作ったかまくらを見つめる。

彼女は俺がかまくらを作っている間、周りの景色を眺めたり、俺が作業している姿をただひたすら眺めていた。
きっと退屈だっただろう。



「入りたい入りたい!!」

「わかった、今いれてやろう」



その身をズイッと乗り出してかまくらに釘付けになるAを、俺はいつものように抱き上げると、出来上がったかまくらの中に入った。


かまくらの中は暖かいらしく、入った瞬間Aは「あったかい!」とまた感嘆の声をあげる。

その声は中で少しだけトンネルのように響き、Aはそれを面白がって意味もなく叫びまくった。



「ふふっ、面白い…!声が響くよ、ゴウセル!!」

「面白い…のか?」

「うん!何だか山彦みたい!」



「ボリューム大分違うけど」とAは付け足すと再び大きな声をかまくら内に響かせた。

そんな彼女を下に下ろそうとしたが
ふと下に何も敷かれていない事に気付く。


このまま座ったらAの服がびちゃびちゃに濡れ、彼女が風邪を引いてしまう。

そう思った俺はAを抱いたまま1度かまくらから出
何か敷くものは無いかと倉庫の方へ向かった。

○雪玉○→←○白銀世界へ○



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
29人がお気に入り
設定タグ:ゴウセル , 七つの大罪 , 病気
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

パセリン(プロフ) - *IJu*さん» (*^^*) (2016年7月21日 1時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - パセリンさん» ご指摘ありがとうございます!早速直しました! いつも見に来て下さってありがとうです… |゚Д゚))) 更新頑張りますっ!! (2016年7月21日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ゴウセルの台詞が、「ああ、降ってるな」が、「ああ、振ってるな」になってますよー!   毎回更新されるのを楽しみにしています!頑張って下さい(*^^*) (2016年7月21日 0時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - パセリンさん» ありがとうございます!更新頑張りますっ(((o(*゚▽゚*)o))) (2016年5月9日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - *IJu*さん» はい!!更新楽しみにしてますね♪頑張って下さい(*^-^*) (2016年4月30日 17時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年3月7日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。