○ハーブティー○ ページ36
「友達……か」
Aの言葉に俺は1人呟く。
間違ってはいないとは思う。
前も言ったが、『友達』とは親しくしている人を意味しているのだから。
俺とAはいつも一緒にいるし、いつも一緒に遊んでいる。
つまり、俺とAは仲良しだ。
だから、言葉は間違ってはいないはずだ。
そのはずなのだが………どうしてこうも、引っかかるものがあるのだろうか？
ﾁｸﾘﾁｸﾘと痛む胸。
ソレは確かに不快感を感じさせ、なんだか居心地が悪い。
俺は思わず痛む胸元をぎゅっと掴むと、視線を落としてポットを見つめる。
ポットの中の熱湯は徐々に色が変化し始め、少しずつ青緑色に染まっていく。
「うん、友達っ！
私とゴウセルはね、すごーーく仲良しなんだよ！！」
そんな俺の胸の痛みなど知らないAは俺の好きな笑顔を浮かべて嬉しそうにそうルーデンに説明した。
するとルーデンは意外そうに目を丸く見張った後、ﾁﾗﾘと俺を一瞥してから苦笑する。
「そう、なんだ…？
確かに、いつも一緒に俺の本屋に来てくれるもんね」
「私もゴウセルも本が大好きだからね〜！
ねー、ゴウセル！」
「ああ、俺も本は好きだ。
心を持つ人間が書く物語はどれも興味深い」
「へ、へぇ…」
Aに話を振られたのでそう答えてやると、ルーデンは更に困ったように笑顔を引き攣らせた。
丁度その時、ハーブティーがいい色になってきたので、俺はポットを持って2つのカップに注ぐ。
そして一つをAの前に、もう一つをルーデンの前に置いてやり、Aのカップの中に角砂糖を一つ入れた。
「ルーデンは角砂糖はいるか？」
「あ、いや、大丈夫です」
そしてルーデンにも角砂糖を差し出したが、彼は首を横に振った。
なので俺は角砂糖を引っ込めると、動かない腕を上げようとしているAのハーブティーを持ち、彼女の口元に持って行ってやった。
するとAは何回か息を吹きかけてからゆっくりハーブティーを飲み、そしてﾆｺﾘと微笑んだ。
「美味いか？」
「うん！相変わらずゴウセルは上手ね」
「Aの教え方が上手いだけだ」
満足げに微笑む彼女の頭を撫でてやれば、Aは今度は嬉しそうに笑い、肩を竦める。
そんな彼女を、ルーデンはじっと見つめていた。
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パセリン(プロフ) - ＊IJu＊さん» (*^^*) (2016年7月21日 1時) (
レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - パセリンさん» ご指摘ありがとうございます！早速直しました！ いつも見に来て下さってありがとうです… |ﾟДﾟ))) 更新頑張りますっ！！ (2016年7月21日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ゴウセルの台詞が、「ああ、降ってるな」が、「ああ、振ってるな」になってますよー！ 毎回更新されるのを楽しみにしています！頑張って下さい(*^^*) (2016年7月21日 0時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - パセリンさん» ありがとうございます！更新頑張りますっ(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年5月9日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ＊IJu＊さん» はい！！更新楽しみにしてますね♪頑張って下さい(*^-^*) (2016年4月30日 17時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
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