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○許してあげて○ ページ27

「あ、あれっ…?

俺は、一体……??」



バタンと後ろに倒れて暫くすると、ルーデンはおもむろに起き上がる。

そしてキョロキョロと周りを見渡した後に俺達の方を見遣り
そして俺を見てキッと睨みつけた。



「ごっ、〈色欲の罪(ゴート・シン)〉のゴウセルっ…!?

テメェ……!!よくも俺の記憶をっ…!!」

「待ってよ、ルーデン…さん」



そして立ち上がって今にも襲い掛かりそうな雰囲気になったが

Aの静止の言葉に、彼は途端に眉をハの字に下げて彼女を見つめた。



「フリー、ジア………
…いや、キミは……」

「ごめんなさい、ルーデンさん。
どうか、彼を許してあげて」



そして何かを言いかけたが、その前にAが言葉を紡ぎ申し訳なさそうに頭を下げた。

なので俺も「すまなかった」と一言謝ると、途端に彼は俺を睨む。



「確かに、貴方の記憶を消してしまったのは悪い事よ。
記憶を書き換えてしまったのもそう。

でも、お願い。これだけは言わせて。
彼はね、とっても…とっても優しい人なの」

「…」



そんなルーデンに、Aは優しく言い聞かせるかのようにそう告げた。

その表情は何処か縋っているようで、願っているようで。


そんな彼女に感化されていっているのか、彼の眼光が少しずつ解けていく。



「こんな私に花をくれたり、一緒に遊んでくれたり、私の我が儘に答えてくれたり……

何より、こんな私を受け入れてくれたの。

だから……だから、お願いよルーデンさん。
今回だけは、彼を許してあげて…?」

「…」



最後にAは強い口調でそう言うと、うるうると瞳を揺らしてルーデンを見つめた。

対してルーデンは1度こちらから目をそらすと訝しげに眉を顰め、そして困ったように頭を掻いてから呆れたかのように溜息を吐いた。



「……その人、相当ヤバイ人だぞ?
何てったって大罪人のゴウセルだ。

またソイツに妙な術かけられたらどうするの?」

「…大丈夫よ」



そしてチラリとこちらを伺いながらそう告げるルーデンに、Aは首を横に振ってから柔らかい微笑みを浮かべた。



「もうしないって、ゴウセルと約束したんだから」

○心配性な彼○→←○彼の元へ○



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パセリン(プロフ) - *IJu*さん» (*^^*) (2016年7月21日 1時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - パセリンさん» ご指摘ありがとうございます!早速直しました! いつも見に来て下さってありがとうです… |゚Д゚))) 更新頑張りますっ!! (2016年7月21日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ゴウセルの台詞が、「ああ、降ってるな」が、「ああ、振ってるな」になってますよー!   毎回更新されるのを楽しみにしています!頑張って下さい(*^^*) (2016年7月21日 0時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - パセリンさん» ありがとうございます!更新頑張りますっ(((o(*゚▽゚*)o))) (2016年5月9日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - *IJu*さん» はい!!更新楽しみにしてますね♪頑張って下さい(*^-^*) (2016年4月30日 17時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年3月7日 1時

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