○思い出して○ ページ24
「出来た……！！」
出来上がった花冠を見て、Aはﾆｺｯと嬉しそうに微笑んだ。
ソレは前に彼女が作った物よりは随分と形が歪んでいたが、それでも花冠らしく輪っかの形をしていて、頭に乗せる事が出来そうだ。
「よく頑張ったな、A」
「えへへ、ありがとね、ゴウセル！」
彼女の根拠を称えて頭を撫でてやると、Aは照れくさそうに首を窄めながら頬を染めて笑った。
その笑顔を見て、俺は目を細めた。
「もう一つ作るか？」
彼女の頭を撫でながらそう尋ねると、彼女は意外にも首を横に振って苦笑した。
…いつもなら自分の分と不器用な俺の分で2つ作ってくれていたのだが。
「これはね、人にあげるの」
「人…？それは誰だ？」
「……ゴウセル、」
気になって彼女に尋ねると、彼女はポツリと俺を呼んで、ゆっくりと振り返った。
そしてﾆｺﾘと、何処か寂しそうに微笑む。
「ルーデンの所に、行こうよ」
「……」
彼女から放たれた奴の名前に、俺は一瞬固まってしまった。
………何故、何故だ？
何故彼女は、奴の名前を知っている？
ルーデンについての記憶はとっくのとうに上書きしたはず。
それ以来、彼女とルーデンはお互い客と店員、それだけの関係でいた。
それだけの関係だったはずなのに。
「……何故、その名前を知っている？」
1度彼女の頭を撫でていた手を下ろし、疑問をそのまま尋ねた。
するとAは目線を落とし、ポツリと答えた。
「……正確にはわからないの。
いつの間にか思い出しててね」
「変だよね」と付け足すとAは肩を竦め、首を傾げる。
そしてｸｽｸｽと微かな声を立てて笑うが、本当に笑っているのかがわからなかった。
「……怒って、いるのか？」
「え…？」
そう考えた途端、何故だか手が震えだしてきた。
まただ。
また俺は、何かに恐怖を抱いている。
この場合だと…俺は彼女が怖いんだろう。
もしかしたら怒っているかもしれないから。
そして、彼女に嫌われるのを恐れているのかもしれない。
だって、俺にとって彼女は＿＿＿＿＿
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パセリン(プロフ) - ＊IJu＊さん» (*^^*) (2016年7月21日 1時) (
レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - パセリンさん» ご指摘ありがとうございます！早速直しました！ いつも見に来て下さってありがとうです… |ﾟДﾟ))) 更新頑張りますっ！！ (2016年7月21日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ゴウセルの台詞が、「ああ、降ってるな」が、「ああ、振ってるな」になってますよー！ 毎回更新されるのを楽しみにしています！頑張って下さい(*^^*) (2016年7月21日 0時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - パセリンさん» ありがとうございます！更新頑張りますっ(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年5月9日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ＊IJu＊さん» はい！！更新楽しみにしてますね♪頑張って下さい(*^-^*) (2016年4月30日 17時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
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