○一緒に作ろう○ ページ11
それから少し経った、ある日の事。
季節はもうすっかり春となり、暖かい陽気に森の動物達も目を覚ます。
森の木々にも葉が生え、花が咲き誇り、彩りも随分と変わった。
「A、起きろを朝だぞ」
「ん…」
春が訪れる間に、Aにも変わった事がある。
それは、彼女もベッドで寝るようになった事だ。
前までは毛布一枚羽織っただけだったからな。
それでも彼女はベッドで寝る事を拒み続けたが
毎日の様に言っていたら、彼女は此処で寝るようになった。
もちろん、俺も前と変わらずベッドで寝ている。
…いや、正確には寝てはいないが。
彼女が眠りにつくまでは寝たふりを決め込んでいるので、きっとバレてはいない…はずだ。
「んー……おはよー、ゴウセルー！」
俺が肩を揺するとAは重い瞼を持ち上げ、寝転んだまま大きく伸びをした。
そしてふにゃりと微笑み、上半身を起こして俺に抱きついた。
俺はその頭を優しく撫でながら、いつも通り朝の挨拶をする。
「おはよう、A」
「ゴウセルは早起きだねー…
すごい、よ……ゴ、ウセル……」
「A、また寝るのか？」
だがAはまだ眠いようで、うつらうつらと左右に首を振りながらゆっくりと目を閉じる。
そんな彼女に朝食は何が食べたいか尋ねると「私が作る」と目を眠たそうに擦りながらそう言った。
「最近ゴウセルに任しっぱなしだから…
今日は私が作るー…」
「眠くないのか？」
「眠いけどー…全然、大丈夫だもん」
口調から危なっかしいのだが。
うとうとして包丁で指を切ったりしないだろうか。
うっかり火傷をしたりしないだろうか。
皿を割ったりしないだろうか。
様々な悪い可能性が浮かび上がり、俺は彼女の白い手を握るとこう提案した。
「なら、一緒に作ろうか」
これなら彼女の事を見守れるし、もしもの時に素早く対処出来る。
Aは嬉しそうに笑うと「うん！」と首を縦に振って、ベッドから降りようと身を
俺はそんな彼女の手を引いて、台所に向かおうとした。
向かおうと、したのだが。
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パセリン(プロフ) - ＊IJu＊さん» (*^^*) (2016年7月21日 1時) (
レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - パセリンさん» ご指摘ありがとうございます！早速直しました！ いつも見に来て下さってありがとうです… |ﾟДﾟ))) 更新頑張りますっ！！ (2016年7月21日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ゴウセルの台詞が、「ああ、降ってるな」が、「ああ、振ってるな」になってますよー！ 毎回更新されるのを楽しみにしています！頑張って下さい(*^^*) (2016年7月21日 0時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - パセリンさん» ありがとうございます！更新頑張りますっ(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年5月9日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ＊IJu＊さん» はい！！更新楽しみにしてますね♪頑張って下さい(*^-^*) (2016年4月30日 17時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
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