○所詮人間○ ページ2
「……どけ、大罪人」
ルーデンはナイフの切っ先をこちらに向けながら、いつもより大分低い声で吐き捨てた。
だが俺は当然、微動だにせずその場に立ち尽くしたまま、首を傾げてみせる。
「何をするつもりだ？」
「Aを助けるんだ。
お前みたいなヤツと一緒にいたら、何されるかわかんないからな」
…ああ、彼も所詮は他の人間と同じ。
『大罪人』と聞いただけで悪い事をしたと勘違いし、恐怖を抱き、敵意を向けられる。
またある者は賞金目当てに『大罪人』をつけ狙ったり、殺そうとしたり。
所詮、人間は皆そうなのだ。
自分が1番なんだ。
『大罪人』に敵意を向けるのは、己の身を守る為。
賞金目当てにつけ狙うのは、己の欲望を満たす為。
ああ、なんて愚かで、なんて面白い生き物なのか。
「……………………そうか」
きっとこれ以上話しても時間の無駄だろう。
そう考えると俺はおもむろに片腕を掲げて、指先をルーデンに向けた。
するとルーデンの目付きは鋭くなり、一歩後退さって身構えた。
馬鹿な人間だ。
ここで逃げれば、まだ無事で済んだのに。
気が弱いクセに半端に勇敢だ。
俺の指先が光出し、その光はやがて上下に伸びて弓の形を形成する。
ルーデンの額から汗が伝い、ナイフを持つその手が微かに震え始めた。
ああ、もう遅い。
「な…ん、だよ…ソレ」
「俺の神器、双弓ハーリットだ。
聞いたことあるか？」
「じ、神器……か。
ﾊﾊ……お前、ホントに〈七つの大罪〉のなんだな……！」
訝しげに眉を顰める彼に簡単に説明してやると
ルーデンは自嘲的に笑う。
だがすぐにまた俺を睨み付けると、口を開いた。
「…………どけっつってんだろ」
「断る、と言ったら？」
彼が襲い掛かって来るのと同時に
俺の弓から、光の矢が放たれた。
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パセリン(プロフ) - ＊IJu＊さん» (*^^*) (2016年7月21日 1時) (
レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - パセリンさん» ご指摘ありがとうございます！早速直しました！ いつも見に来て下さってありがとうです… |ﾟДﾟ))) 更新頑張りますっ！！ (2016年7月21日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ゴウセルの台詞が、「ああ、降ってるな」が、「ああ、振ってるな」になってますよー！ 毎回更新されるのを楽しみにしています！頑張って下さい(*^^*) (2016年7月21日 0時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - パセリンさん» ありがとうございます！更新頑張りますっ(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年5月9日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - ＊IJu＊さん» はい！！更新楽しみにしてますね♪頑張って下さい(*^-^*) (2016年4月30日 17時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
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