彼女の邪魔 ページ8
「いいのか、A？」
「ああ、いいよ。でも、僕は手は貸さないからな。
流石にヒョロヒョロのおっさん叩く趣味はないから」
「おいおい！俺様の事も忘れてるぜ！！」
「…そうか。なら俺1人で行くから、Aはそこで待っていろ」
僕の話を聞いてゴウセルはそう言うと、正面に向き直り、おっさん達の方を向いた。
途端におっさんは「ヒイィ！！」と情けない声をあげて豚にしがみつき、豚は相変わらず口煩く騒ぎ立てる。
そんな2人にゴウセルは両腕を伸ばし、光の矢を構えてた。
その様子を後ろでただ眺めている僕。
「…………まぁ、」
ゴウセルは狙いを定め、魔力を込めて矢を撃とうとした次の瞬間
ゴウセルの背後から
「＿＿＿アンタの邪魔しないとは一言も言ってないんだけどね」
興味の無いフリをして、髪の毛を忍ばせていた僕は
そのまま身動きが出来ないようゴウセルをぐるぐるに縛り、ヤツに歩み寄る。
ゴウセルは僕の髪の毛の中でもがいてるみたいだけど、びくともしないようだ。
ﾐｼﾐｼと音を立てながら、ゴウセルはゆっくり僕を見やった。
「……騙したのか？」
「騙しただァ？違う違う。言っただろ？僕はヒョロヒョロのおっさん叩く趣味は無いの」
「だがA、この大会に勝てば望みはなんでも叶えられるんだぞ？」
「ンなのどーせ魔神族がデタラメ言ってるに決まってるだろ？
それに…僕の願いを叶えるにはアンタの願いは邪魔なんだよ」
「どういう事だ…？俺の望みが何故お前の望みの邪魔になる？」
「……」
尚ももがきながらゴウセルは僕に尋ね、僕は思わず眉を顰めた。
ゴウセルはどうやら本気で心なんてものが欲しいらしい。
でも残念、コイツなんかに教える気は無いし
コイツの望みは何がなんでも叶えさせない。
僕はゴウセルを髪の毛でおもむろに持ち上げると
ｼｭﾙｼｭﾙと髪の毛を縮めて、僕の方へ近付けた。
そうしてゴウセルと対峙すると、僕はヤツを睨みつけながら吐き捨てる。
「…アンタに心なんてもの貰われちゃ、こっちは困るんだよ」
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＊IJu＊(プロフ) - しらすさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )更新、頑張ります〜！ (2020年4月7日 2時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
しらす - 文章が上手くて読みやすいです。更新頑張ってください！期待しています！ (2020年4月6日 0時) (レス) id: 6cdd349fb5 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - フリースラさん» コメントありがとうございます！ノロノロ更新ですが頑張ります〜！ (2020年3月7日 0時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
フリースラ - 続き楽しみにしてます (2020年3月6日 21時) (レス) id: d392d98f0d (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - たこクラゲさん» コメントありがとうございます〜！ゴウセル推してるんですね！ゴウセルはいいぞ……()楽しんで頂けたようで良かったです(*´∀｀) (2019年6月25日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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