彼女の為なら【七つの大罪】part7 (ページ24)

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彼女と地鳴りページ24

「リラ…！無事だったんだ…！良かったぁ…」

「当たり前でしょう？これでも魔女なんですから。
それに私とペアになった子もなかなか強い子でね
すっごく助けられちゃった」

そう言ってリラは自分の隣の方を見遣ると「ね～」と隣にいた女に同意を求めた。

つか隣に人いたのか…しかも人間。
髪の毛を1つに結んだ、唇が分厚い女だ。

何処か見覚えのある顔立ちだ……
コイツ、リオネスにいたヤツか？

彼女は照れてるのかそっぽを向いて「ま、まぁな」と答えるとリラは更に彼女に身を寄せて「それにとっても美人さ～ん！」と彼女の顔を触り出した。

………羨ましくはないけれど、リラを取られたようでちょっとムカつく。

「っ…！？」

とりあえず彼女を見つけて安心したのも束の間。

次の瞬間、上から鈍い音が響き渡り、僕は思わず頭上を見上げた。

上で物凄い戦いが繰り広げられているらしい……
ソレが地中深くに潜って行ったはずの僕達の元まで地響きとして伝わって来ているんだ。

「凄まじい力(エネルギー)のぶつかりあいだ」

「うわっ？！」

天井に気を取られていたら、不意にﾆｭｯと僕の横に現れて、僕は思わず声を出してしまう。

その背中にはおっさんが背負われており、思わずゴウセルを睨みつけるが、当のおっさんは「大丈夫ですよ、僕は」と弱々しくも微笑んだ。

なのでとりあえず、ゴウセルを睨むのは止めにして
僕はおっさんの体に再び髪の毛を巻き付けると
〝修復(リペア)〟を使って少しでもおっさんの傷を癒そうとしてやった。

「あんな化け物共にたった一人で挑むなんて無謀もいいとこだろ！！！」

「メリオダス様………！」

「確かにメリオダスは強いわ……けれど、流石に…あの2人相手は…キツいわよね……」

「てめえら！！みんなでメリオダスの加勢に行くぞ！！」

地上で繰り広げられる団長と〈十戒〉の戦いに
周りも流石にマズイと思ったんだろう。

皆不安げな顔をして天井を見上げて
威勢だけはいい豚に関しては何も出来ないクセに彼を手助けしようと提案する。

だがソレを誰よりも早く否定したのは、バンだった。

「…行ってどうする？」

「プゴッ！？」

「表に出て何秒立ってられる…！？
団ちょの足を引っ張るのが関の山だ…」

バンは不安そうな顔をする妖精を抱きながら
今まで見た事がないぐらいに焦りの表情を浮かべる。

「そんな…」と零す王女さんに、キングが代わりに続けた。