彼女の回避 ページ16
｢所詮、擬似的変化では本来の数値には程遠い…
姿の維持も数秒間だろう｣
ゴウセルは不意にそう分析しながら、後ろに飛んでエスカノールから距離を取る。
戦闘態勢に入ったのだろう。
指を光らせ、魔力をいつでも発動出来るように備えていた。
僕もこの2人から距離を置こうとした。
しかしその前に、目の前に�狢腓�な影�瓩�過ぎり
僕の鼻先を掠めて、長い髪を揺らした。
「
いつの間にか、エスカノールの手元にはメガネがあった。
でもアレはエスカノールの物じゃない。
「……？」
きっと僕の鼻を掠めたのはエスカノールの腕で
目にも止まらぬ速さでゴウセルからメガネを奪ったのだろう。
エスカノールは奪い取ったメガネを指先で弾くと
そのメガネは丁度そこにいた豚野郎に掛かり、豚野郎はそのレンズの度の高さにﾌﾟｺﾞﾌﾟｺﾞ騒ぎ出す。
ゴウセルは結構、目が悪いみたいだからね。
記憶消された時に借りた記憶があるからわかる。
その時のゴウセル曰く、メガネが無いと全く何にも見えないんだとか。
人とか物とか、シルエットでしか把握出来ないんだとか。
「メガネを返せ…！！」
案の定ゴウセルは目を細めて、睨むように何処かを見遣る。
どうやら本当に何にも見えないらしい。
そのままゴウセルはデタラメに光の矢を放ち
それらは同じ舞台にいる僕達にも襲い掛かる。
僕はその矢に当たらないように
そういえばエスカノールは…と彼の姿を探すが、その心配は彼には杞憂。
彼はとっくに頭上高くに飛び、ゴウセルの光の矢が届かない高さにいた。
ゴウセルも目が見えないからか、エスカノールを視認出来ていないようだ。
「何なんだよアイツ！！無茶苦茶し過ぎだろ！！」
「ホンット、それな」
「つかお前！さっきみたいに拘束出来ないのかよ！
アレでゴウセル止めろよ！！」
「お前まで偉そうにすんなクソ豚。
……まぁ、出来ない事はないけどさァ……」
……それでもしも、さっきみたいに僕の魔力が効かなかったら。
そう考えたら、とてもじゃないが出来そうになかった。
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＊IJu＊(プロフ) - しらすさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )更新、頑張ります〜！ (2020年4月7日 2時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
しらす - 文章が上手くて読みやすいです。更新頑張ってください！期待しています！ (2020年4月6日 0時) (レス) id: 6cdd349fb5 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - フリースラさん» コメントありがとうございます！ノロノロ更新ですが頑張ります〜！ (2020年3月7日 0時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
フリースラ - 続き楽しみにしてます (2020年3月6日 21時) (レス) id: d392d98f0d (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - たこクラゲさん» コメントありがとうございます〜！ゴウセル推してるんですね！ゴウセルはいいぞ……()楽しんで頂けたようで良かったです(*´∀｀) (2019年6月25日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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