彼女の惨劇 ページ50
「どっ…どどどどどどうしよーーー!!
マーリンさんからいただいた大事な
これがないと僕は…僕は!!!あああーーー!!!」
…どうやら僕達が彼を踏んづけた拍子に眼鏡が壊れ、ソレで随分と動揺しているらしい。
パッチリと2つに分かれたメガネを両手にそれぞれ持ちながら、フルフルと震える男性。
目には涙さえ浮かべ、メガネ1つで騒ぎ立てる情けない男に僕は驚きを通り越して哀れにさえ思えた。
というかたかがメガネでなに泣いてんだ、このちょび髭。
ああ、でもコイツがあのエスカノールだとしたら当然かもしれない。
爛沺璽螢鵑気鵑らいただいた瓮瓮ネが壊れちゃったんだもんなぁ……エスカノールはマーリンに好意を抱いているようだったし。
「あー…悪かったよ、おっさん。でもわざとじゃな……」
「うるさいっス」
(隣のリラの視線も気になるし)僕は一応メガネを壊してしまった事をおっさんに謝ろうとした。
だがその言葉は頭上から振った言葉に遮られ
次の瞬間、目の前のおっさんの腹を上から降りて来た触手が刺し貫いた。
「っ……!?」
「祭りの進行の邪魔はやめてほしいっスね」
何が起きたのか一瞬さっぱりわからなかったが
直後に僕は上を見上げると、あの巨大な岩の上に人が3人いる事に気付いた。
いや……人か?
1人は確かに人間だ。図体はデカいが普通の人間。
だが残りの2人はきっと人間ではないだろう。
だって1人は大きく美しい羽が生え、もう1人はディアンヌよりデカく腕が4本も生えていた。
しかもこの禍々しい魔力………この2人、もしかして。
「エスカノーーーーーール!!!!!!」
「やだ、うそっ……!」
「リラ、見ちゃダメ」
目の前の惨劇に周りは釘付け。
団長の悲痛な叫びが辺りに響き渡り、僕は怯えるリラを抱き寄せる。
貫かれたおっさんの体には穴が空き、そのままぐらりと仰向けに倒れてしまう。
ただ少しうるさくしてしまっただけで、ここまでするなんて……酷過ぎる。
そんな事でこんな風にされるなら
不正をしようとした僕を止めた団長は正しかったんだ。
……どうやら魔神族とやらは、人間よりも腐った連中のようだ。
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*IJu*(プロフ) - らんさん» うーん…一応更新する順番は決めているんですが、特殊というかなんというか…お話もメモとかしてないでその場で言葉を考えて打っているので、パッと書ける時もあればそうでない事もありますし、基本不定期ですね(´・ω・`)長いと1ヶ月弱更新しない事もあります……… (2018年10月5日 4時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
らん - どの程度で更新するんですか? 例えば、週に2度とか、土日の12時にとか! (2018年9月30日 22時) (レス) id: 1161fafd27 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - らんさん» コメントありがとうございます〜!!楽しんで頂けているようで良かったです(`・ω・´)これからも更新頑張ります〜!! (2018年9月30日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
らん - 更新楽しみぃ!! 面白くて、Part1から一気に読んじゃいました!これからも頑張ってください! (2018年9月28日 0時) (レス) id: 1161fafd27 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます! 楽しんで頂けて良かったです〜(*´∀`) これからも更新頑張らせていただきます! (2018年9月23日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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