彼の災難 ページ5
「…?」
その反応はあまり見た事がなく、俺は疑問に思っていると
不意に彼女はまた俺を睨みつけると、持っていた毛布を俺に向けて投げ付けた。
毛布は見事顔面に命中。
ボフッと特に強く俺の鼻に当たると、そのまま重力に従い床に落ちた。
「と、とにかく!使わなきゃぶっ壊すからね!
だから今日から大人しく夜は寝ろっ!!」
当たった際にメガネがズレてしまったので俺は1度メガネを外して割れてないかを確認しながら、彼女のそんな言葉に耳を傾ける。
メガネを掛けてないから視界がほとんどぼんやりとぼけていて彼女の表情はわからない。
しかし確かにクスクスと笑い声が聞こえ、その声の主が口を開いた。
「うふふ、Aったら照れ屋さんなんだから」
「は…は、はァ?!」
どうやら笑っていたのはリラらしい。
それにしてもその言葉の真意は一体どういう事だろう。
メガネに異常がないのを確認し終え、俺はメガネを掛けると視界がクリアになり、2人の表情がよく見えるようになった。
リラは相変わらず微笑みを浮かべてAと並んでいたが
対してAは顔を真っ赤にさせながらリラを睨みつけていた。
「ちょっとリラ!誤解されるような事言わないで!
この人形、調子乗らせたらろくな事ないんだから!」
「あら、ごめんなさいA。
でも……ふふっ、何だか可愛くて」
「からかわないでっ!」
2人は何やら言い争っていた(と言うよりはAが一方的に怒鳴っていた)が、その内容が上手く汲み取れず理解に苦しむ。
気になった俺は疑問をそのまま尋ねようとしたが
その前にAが視線をこちらに向け、キッと俺を睨みつけると低い声で告げた。
「テメェと関わるとホンットにろくな事になんねーな……」
「俺か?」
「決まってんだろっ!!」
…どうやら俺はまたAを怒らせてしまったらしい。
イラついている様子のA。
下で何か言われたのと、先程からリラにからかわれているストレスを俺にぶつけていると俺は推測する。
そのイライラが遂に限界に達したのかAは「あ〜〜〜〜!!!」と頭を掻き毟ると
何を思ったのか部屋の床のド真ん中に
とは言ってもそこまで深く刺さってはいないようだ。
表面に傷を作る程度、と言った所か。
「…ムカつくから、この際部屋の陣地を2つに区切る」
……また突拍子もない事を。
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*IJu*(プロフ) - らんさん» うーん…一応更新する順番は決めているんですが、特殊というかなんというか…お話もメモとかしてないでその場で言葉を考えて打っているので、パッと書ける時もあればそうでない事もありますし、基本不定期ですね(´・ω・`)長いと1ヶ月弱更新しない事もあります……… (2018年10月5日 4時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
らん - どの程度で更新するんですか? 例えば、週に2度とか、土日の12時にとか! (2018年9月30日 22時) (レス) id: 1161fafd27 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - らんさん» コメントありがとうございます〜!!楽しんで頂けているようで良かったです(`・ω・´)これからも更新頑張ります〜!! (2018年9月30日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
らん - 更新楽しみぃ!! 面白くて、Part1から一気に読んじゃいました!これからも頑張ってください! (2018年9月28日 0時) (レス) id: 1161fafd27 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます! 楽しんで頂けて良かったです〜(*´∀`) これからも更新頑張らせていただきます! (2018年9月23日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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