彼女の対策 ページ40
「アースクローラーは砂漠から身を守る為、保湿性と防御性に優れた粘液を纏っている。
その為物理攻撃は効かないが、この粘液は高温の炎で蒸発させる事は可能だ。
だが、もっとも短時間にヤツを倒すなら粘液ごと本体を凍らせればいい」
ただ簡単に弱点を聞いたはずだったんだが、この人形分析機はわざわざアースクローラーの特性まで教えてくれやがった。
でも物理攻撃が効かないのか……
粘液ごと体を凍らせる……つまり氷の魔力、か。
「相変わらず長々と…ま、りょーかい」
とりあえず嫌だけどゴウセルに礼を言うと、万が一の為に「リラを守ってて」と付け足して、僕は2人から少し離れた。
そうしておもむろに頭に刺したカンザシの1つを抜き取ると
カンザシは徐々に形を変えて、僕が愛用する細身の剣の形になった。
「
その剣に水と氷の魔力を付加し、僕は逆手に持つと
刃の先を地面に向けて、魔力を集中させた。
すると刃の先で氷の弾が出現し
それは少しずつ膨れ上がって行く。
やがてソレが拳程の大きさになったところで
僕はその弾丸ごと、地面に剣を突き刺した。
「“
瞬間、音を立てながら、僕を中心に急速に地面が凍り始めた。
その速さはきっと瞬間移動でもしない限り逃れる事は出来ないだろう。
パキパキと物凄い勢いで凍った地面はまるで氷のように固く、そして冷たい。
地面からは冷気が漂い、周りの温度も急激に下がって行った。
「A…?な、何をしたの…?」
「とりあえず、この迷路一帯の地面を凍らせた。
これで食われる心配は無くなったから安心して、リラ」
全てが終わり、パチパチと瞬きをしながら尋ねるリラに僕はそう答えながら、突き刺していた剣を抜いて再びカンザシに戻した。
髪に刺して「さ、行こ」と続けるとリラは戸惑いながらも頷いてくれたが
直後に「クチュンッ!」と可愛らしいくしゃみをして、ぶるりと肩を震わせた。
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*IJu*(プロフ) - らんさん» うーん…一応更新する順番は決めているんですが、特殊というかなんというか…お話もメモとかしてないでその場で言葉を考えて打っているので、パッと書ける時もあればそうでない事もありますし、基本不定期ですね(´・ω・`)長いと1ヶ月弱更新しない事もあります……… (2018年10月5日 4時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
らん - どの程度で更新するんですか? 例えば、週に2度とか、土日の12時にとか! (2018年9月30日 22時) (レス) id: 1161fafd27 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - らんさん» コメントありがとうございます〜!!楽しんで頂けているようで良かったです(`・ω・´)これからも更新頑張ります〜!! (2018年9月30日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
らん - 更新楽しみぃ!! 面白くて、Part1から一気に読んじゃいました!これからも頑張ってください! (2018年9月28日 0時) (レス) id: 1161fafd27 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます! 楽しんで頂けて良かったです〜(*´∀`) これからも更新頑張らせていただきます! (2018年9月23日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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