彼女の得意気 ページ31
僕から放たれた光の3本の矢は狙い通り真っ直ぐに向かい、そのまま1枚目の壁をブチ抜いた。
それだけではなく、更にその奥にあった壁も、更にその奥にあった壁も……と、次々と派手に音を立てながら大穴を空けて行く。
その間そのスピードもパワーも衰えない。
やがて僕達の正面に丸い穴の空いたトンネルのように道が出来ると、流石のハウザーも開いた口が塞がらない様で、口を半開きにしたまま目を見開いていた。
「
唯一僕と繋がっている数本の髪の毛が全て切断されない限りは、鋼並みの耐久力を持ち、手元から離れても自在に操れる」
「スゴいです!スゴいですA殿!!流石です!!」
「えっ、あ、ちょっとアーサー…お、大袈裟…」
主に僕を小馬鹿にしたハウザーに向けてわかりやすく説明してやったんだが、誰よりもアーサーが食いついて、興奮した様子で僕を褒めちぎってくれた。
挙句興奮し過ぎたのか僕の手を握ってキラキラと目を輝かせ、先程まで得意気に話していたであろう僕はたじたじになってしまう。
まったく……アーサーったら。
褒められるのはあんまり慣れてないんだから。
「と…とりあえず、これで道が出来たろ?
あとはこの道通ってゴールへと真っ直ぐ向かってくだけ…」
「まて、A」
アーサーに手を離してもらい、さっさとこの迷路を終わらせようと僕はそう催促する。
しかし途中で忌々しい声に遮られ、僕は思わず眉を顰めると
マゼンタ頭の人形野郎の方を見遣り、睨みつけた。
「あ?ンだよクソ眼鏡?」
「壁を見てみろ」
「はァ…?」
ゴウセルは今さっき僕が作った壁の方を指差しながらそう言うので、癪だが仕方なくそちらの方を見遣った。
すると驚く事に、僕が壊した壁がみるみるうちに塞がれていくではないか。
「はっ…?!」
目の前の壁だけじゃない。奥も、その奥の壁も。
僕が壊した壁全てがどんどん塞がれていき、あっという間に跡形もなく破壊した形跡の無い、ただの壁と化した。
予想外の事態に僕だけでなく他の奴らも驚いた顔をしてその場面を眺めていたが
ただ、団長だけは珍しく難しい顔をしているようなきがした。
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*IJu*(プロフ) - らんさん» うーん…一応更新する順番は決めているんですが、特殊というかなんというか…お話もメモとかしてないでその場で言葉を考えて打っているので、パッと書ける時もあればそうでない事もありますし、基本不定期ですね(´・ω・`)長いと1ヶ月弱更新しない事もあります……… (2018年10月5日 4時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
らん - どの程度で更新するんですか? 例えば、週に2度とか、土日の12時にとか! (2018年9月30日 22時) (レス) id: 1161fafd27 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - らんさん» コメントありがとうございます〜!!楽しんで頂けているようで良かったです(`・ω・´)これからも更新頑張ります〜!! (2018年9月30日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
らん - 更新楽しみぃ!! 面白くて、Part1から一気に読んじゃいました!これからも頑張ってください! (2018年9月28日 0時) (レス) id: 1161fafd27 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます! 楽しんで頂けて良かったです〜(*´∀`) これからも更新頑張らせていただきます! (2018年9月23日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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