彼女の思案 ページ45
「…ところでアーサー、アンタもその頭のヤツ何なのさ？」
とりあえずずっとイライラしっぱなしなのもアレなので、アーサーに疑問を投げ掛けると
彼は「この子ですか…」と頭の上の変テコなヤツを見遣って苦笑をこぼした。
「いやー、実は私にもさっぱりで…」
「よくわからない」
「お前に聞いてない」
しかし会話の途中でゴウセルが入って来て、僕は再びイライラしてしまう。
思わず冷たく言い放ってしまうと、アーサーがまた苦しそうな笑みを浮かべて僕とゴウセルを交互に見遣った。
…まぁ、でもこれも今日で終わりだからな。
最期ぐらい、もう少し優しくしてやりたいんだけど。
「A殿こそ、どうして森の方に？
もしかして、魔術の研究でもなさっていたのでしょうか？」
「あー…まぁ、そんな所、かな。
『
「…それって、森じゃないとダメなんですか？」
「…？ 別に材料と拓けた場所さえあれば森じゃなくっても大丈夫だったけれど…」
「それなら…森なんかじゃなく、せめて私の目の届く所でしてほしかったです。
これでも少し、寂しかったりするんですよ…
…なんちゃって」
「……」
本人はおどけたように笑っているつもりなんだろうか。
でもアーサーはバカみたいに正直者らしい。
その表情は明らかに元気なさげで、寂しげで。
それでも微笑みを湛えながら肩を竦める彼に、不覚にも僕は申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。
ただでさえ今マーリンは石化してしまい、精神が不安定な状態なんだ。
魂は神
多分…まだ不安なんだね。
だから、そんな顔をして……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊IJu＊(プロフ) - 如月李瑠葉さん» コメントありがとうございます！ ツンデレ良いですよねツンデレ(( そんな、天災だなんて…← 僕には非常にもったいないお言葉でず…_( _´ω`)_ (2017年1月9日 12時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
如月李瑠葉 - これも面白いですね！夢主のツンデレっぷりがイイ…天才ですか！？ (2017年1月9日 1時) (レス) id: 5cf1189260 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
