彼女の為なら【七つの大罪】part3

彼女の攻撃 ページ8

「“ライトスラッシュ”！！！」



僕は神器(クロバナ)を大きく横に振り、団長諸共ヘンドリクセンを攻撃する。

しかしヘンドリクセンにダメージはほとんど与えられず、団長は背中に大きな切り傷が出来てしまう。


……ごめん、団長。



「くっ…

“雷帝の鉄槌”！！！」



それが引き金となったのか、ギルサンダーも複雑な表情を浮かべながら技を放つ。

そして他の聖騎士達も意を決したのか、次々と2人に魔力をぶつけた。



「味方ごと討ちにくるとは…
私のみに的を絞る余裕はもはや無いか」

「皆、攻撃の手をゆるめるな！！！」



団長ごと攻撃してくる聖騎士達にヘンドリクセンは何処か見下すように言い呟くと
おもむろに奴は1人の聖騎士の方を見据えるとソイツに襲い掛かった。

しかしそれは団長によって阻止される。



「お前の相手はオレな！！」

「自分を囮に確実に私の動きを止め、攻撃させる腹か…
殊勝な心がけだが、

ダメージを受けているのはお前一人のようだな…」



だがヘンドリクセンはそれを上手く抜けると、団長と対峙して
フッと、口の端を歪め、掌を団長に向ける。



「…なるほど、女神の使徒(エリザベス)の力で回復したのはあくまで体力のみ。

もはや貴様には『全攻撃(フルカウンター)』を使う魔力は残っていない！！」



そしてその掌から黒い炎を出して、団長を吹っ飛ばした。

団長は高く舞って、そして重力に従い落ちていく。



「………にひっ」



団長はボロボロになりながらも

一瞬だけ、空中で余裕の笑みを浮かべたような気がした。

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