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#体調不良?〜皆帆〜 ページ43

葵「次の対戦相手が決まったわ!」



僕達がいつものように練習をしていたら、空野さんが駆け寄りながらそう言った。

すかさずキャプテンが「どこのチーム?」と尋ねた。


因みに、今この場にAはいない。

Aは元々、昨日の試合で足を悪くして練習に参加していなかったが、先程Aはおばちゃんに呼ばれていた。

現在の彼女の足は悪いらしいから、きっと雑務ではないと思うけど………


……何だろう、この胸騒ぎは。



葵「ウスベキスタン代表『ストームウルフ』よ」

天馬「そっちか!」

神童「確か、チーム名はストームウルフだったな」

野咲「後1つ勝てばアジア代表かぁ」

皆帆「人間、やれば出来るもんだね」

真名部「正直、ここまでやれるとは…」

九坂「決勝戦か…勝ちてぇな」

好葉「うん、そうだね」



僕も含め、彼女の呟きを聞いた皆は顔を見合わせた。

こんなに頼もしい森村さんは、初めてかもしれない。



瞬木「あ、A!」



僕達が話していると、Aがグラウンドに戻って来たようで、彼女のAを呼ぶと手を振った。


しかし、その時のAの様子に僕は違和感を感じた。



A「…はー、君…」

瞬木「A、次の対戦相手が決まったよ。
相手はウスベキスタン代表の『ストームウルフ』ってチームみたい」



瞬木君は彼女に駆け寄ると、今さっき話していた相手のチームについて話す。


Aは終始下を向き、肩を縮こませていた。

よく見ると、震えているようにも見える。



A「は、はー君……あの、ね……」

瞬木「ん?どうしたの?」



Aは俯いたまま、瞬木君の袖を掴んで口を開いた。

その声も、何故か震えていた。



A「…気分、悪くなってきた…の…」



そして絞り出すかのように出された言葉に瞬木君は心配そうな表情でAの顔を覗き込……



A「っ……み、見ないでっ!!」

瞬木「?!」



…もうとした所で、Aが突然そう叫んだ。

これには瞬木だけではなくチーム全員が驚き
目を見開いてAに視線を向ける。



A「……きっ…気分、悪く、なったから……
わっ、私……部屋、戻ってる……」

瞬木「あ…ああ、わかったよ。
…送って行こうか?」

A「ううん…大丈夫…ごめん、ね」



ボソッと瞬木君に謝ると、Aは踵を返し、逃げるようにその場から立ち去った。



瞬木「A……?」



瞬木君は彼女の背中を、揺れる瞳で呆然と見つめ続けていた。

#醜いカオ〜主人公〜→←#龍音寺家



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くにとび(プロフ) - こんばんは~ (2014年9月11日 20時) (レス) id: 8081e2eb22 (このIDを非表示/違反報告)
美薫(プロフ) - 続編おめでとう御座います(T_T)更新、楽しみに待ってます(`∇´ゞ頑張って下さい(^o^)/ (2014年6月23日 22時) (携帯から) (レス) id: c09d542fe6 (このIDを非表示/違反報告)
狩屋ハルカ - 続編おめでとうございます!応援してます!頑張ってください! (2014年6月23日 16時) (レス) id: b968f3be84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2014年6月22日 17時

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