辻 425 ページ8
「ごめんね、ちょっと今バタバタしちゃってて…
とりあえず、まずはこの館を案内するよ」
それから俺達はイドラの案内の元、
食堂、浴槽、広場、芸特訓場、物置、各自の部屋……等。
案内している間、彼女はその部屋に関する話から団員達の話、サーカスでの話、またちょっとした日常でのネタ等を面白おかしく話してくれ、聞いていて退屈しなかったし、楽しかった。
倉間も多分、楽しんでいたんじゃないだろうか。
面白い話をしていた時、彼が横でｸｽｯと笑う声を何度か聞いたから。
(とは言っても表情までは確認出来なかったが)
だが館内で団員達とすれ違う事はほとんど無く
あったとしてもイドラと話し込むとこちらには見向きもせずにすぐその場を立ち去ってしまう。
その様子は慌ただしく、やはり忙しそうだった。
「…なんだか、大変そうだな」
「ああ、うん。ちょっと大変」
何となく気になってイドラに話し掛けてみると、イドラはマスクの下で苦笑いを浮かべながら言葉を続けた。
「もう少しで僕達、この館を空けてサーカスを開くから。その準備がね」
「ああ、なるほど…」
聞けばあと数日で彼女達はこの館かや移動してサーカスを開くらしい。
彼女達は表向きは移動式サーカス団《イドラのサーカス》として活動しているし、曲芸には様々な道具を使うだろう。
中には大きな道具もあるだろうし、そりゃあ忙しいだろうな。
「それに並行して誘拐した子供達を親元に帰したり、力を持つ子供達をフィフスセクターに送る為の準備や孤児を孤児院に送る準備をしたり。
でも子供って小さいとなかなか言う事聞いてくれなくって。
特に癇癪持ちの子が�犂擬圻瓩世辰燭蠅垢襪搬膸柑�でさ」
「……」
……そう言えば彼女達は子供達を大量に攫っていく『ハーメルンの笛吹き事件』の犯人でもあったんだっけ。
それはさぞかし忙しい事だろう。
その話を思い出して少しﾓﾔｯとしたが
きちんと親元に帰し�犂擬圻瓩砲覆辰討靴泙辰浸匐，筝瓢�の子供を相応の場所に送るというのには感心した。
誘拐という形を実行したのは強引な手だが…
やはり彼女は悪い人なんかじゃない。
とても優しくて、強過ぎる少女だ。
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＊IJu＊(プロフ) - ゆきうさぎさん» コメントありがとうございます！続編来てしまいした…()これからも亀更新ですが、頑張らせて貰いますー！！ (2018年8月11日 2時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきうさぎ - 続編おめでとうございます！！楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2018年8月10日 15時) (レス) id: dea74ddfb3 (このIDを非表示/違反報告)
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