辻 423 ページ6
階段を上り2階に上がると、そこは真っ赤な踊り場だった。
壁紙も絨毯も天井も真っ赤。まるで真っ赤な塗料をぶちまけたよう。
オマケに壁には不気味な絵画が並び、俺と倉間は思わず眉を顰める。
この光景は……彼等と初めて戦った所そのままだ。
嫌でも思い起こされる、彼等との初戦闘。
初めて非科学的な能力を目の当たりにしたあの日はきっといつまでも忘れられないだろう。
「…相変わらず悪趣味な所だ…
俺達、これから毎日この光景見なきゃなんないのかよ」
「……」
小声で倉間がボヤきながらも踊り場から右手の方の通路に入って行くと、同じく真っ赤な壁と床がお出迎え。
そこにﾎﾟﾂﾎﾟﾂと扉が幾つか存在し、久坂はその内の1つ、真ん中にあった扉の前に立つと、ｺﾝｺﾝと軽くノックをした。
だが中から返事が無ければ扉が開く気配も無く
久坂はただノックした後に後ろに下がっただけで、辺りは静寂に包まれた。
……もう少しすれば、誰かが出て来るだろうか？
倉間と顔を見合わせながらそのまま俺達は暫く何かを待っていた。
＿＿＿その時だ。
ﾊﾞｧﾝｯ！と勢いよく扉が開かれ、中から小さな人影が現れたのは。
「うおっ？！」
「っ……！？」
急に出て来たものだから、思わず俺は声をあげた。
倉間も数歩後ろに下がって大きく目を見開く。
心臓が……心臓が、一瞬ｷｭｯと縮こまった……そのまま止まってしまいそうだった……
「やぁやぁ、よく来たね2人共！
キミ達がやって来るのを心待ちにしていたよ」
対してその人物は相変わらずの格好で口早にそう告げながら、素早く後ろ手で扉を閉めると
何処か疲れ果てているような笑みをマスクの下に浮かべて、1つ息を吐いた。
…扉の向こうから出て来たのはイドラだったか。
相変わらず、と言うか…館内でもその丈の合わない黒いコートにマスクの姿なのか。
それとも俺達を出迎える為にわざわざ着て来た…とか？
あと、今の彼女は見た事がないくらい急いでいるようだったが……やっぱり、忙しいの…かな？
だとしたら何だか申し訳ないな……
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＊IJu＊(プロフ) - ゆきうさぎさん» コメントありがとうございます！続編来てしまいした…()これからも亀更新ですが、頑張らせて貰いますー！！ (2018年8月11日 2時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきうさぎ - 続編おめでとうございます！！楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2018年8月10日 15時) (レス) id: dea74ddfb3 (このIDを非表示/違反報告)
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