優しい人になりたい 465 ページ48
ついて来てはいるような、置いてけぼりになっているような。
そんな真名部君に僕は違う例えで話してみる事にした。
「うーん…難しかったかな？じゃあ、キミの大好きな本で例えようか。
一人一人に物語があって、普通の人はその物語の通りに進む。
だけどキミの場合は物語の内容を変えられる事が出来るんだ。ちょっとだけね」
「それは……僕の未来への干渉、ですか？」
「そう。普通の物語に選択肢はない。
でもキミの場合は好きに選ぶ事が出来る。そんな感じだね」
「………まぁ、その例えならまだわかります」
返事は一見、先程と同じく曖昧に答えたようだけど、先程よりは受け答えがちゃんとしている。
良かった、今度はわかってくれたみたい。
本の虫である真名部君だから、やはりこっちの方が良かったみたい。
彼がわかりやすい例えも見つけた事なので、僕はそのまま話を続けた。
「でももしかしたら今、僕達の周りで�犹�間�瓩鯱弔瓩董�確実に本来の未来とは全くの別方向に向かっている状態なんじゃないかな？
それこそ、僕達じゃ変えようもないぐらいに」
「変えようがないって…僕の能力は干渉出来ますよ？それで未来を変える事が……」
「いいや、正確にはキミはそこまで未来を変える力は持ってない。
物語のお話にほんの少し違う解釈を加えたり出来るだけで、その物語の内容自体は変えられないのさ」
「………」
僕なりの説明に真名部君は若干不服そうに眉を顰める。
ちょっと言い方が悪かったかな。
でも他に思い付かなかったんだ、ゴメンね真名部君。
でも話自体はやはり気になるらしい。
不機嫌そうな顔をしながらも、彼は僕の話を催促した。
「……それと、僕の能力と何の関係が？」
「わからない？今の例えで言うなら、今までならキミの未来への干渉は、その人の未来に大きな変動は無い。童話でもあるだろう？過程が違うだけで、終わりは全部同じお話が。
でも今の現状は、本来進むはずだった未来とそうじゃない未来。この可能性が同時に浮かび上がっているんだ。童話の例えで言うと、物語そのものが変えられる可能性だってあるんだ」
「………つまり？」
「今現在、誰かの未来が何者かによって脅かされている可能性があるって事さ。
キミはその強大な何かの影響で能力が使えなくなってしまっているんだ」
そこまで言うと、真名部君はまた眉を顰める。
でも今度は機嫌が悪いからじゃない。
訝しむように、怪しむように顰めた。
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＊IJu＊(プロフ) - ゆきうさぎさん» コメントありがとうございます！続編来てしまいした…()これからも亀更新ですが、頑張らせて貰いますー！！ (2018年8月11日 2時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきうさぎ - 続編おめでとうございます！！楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2018年8月10日 15時) (レス) id: dea74ddfb3 (このIDを非表示/違反報告)
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