ハウトゥー世界征服 東 458 ページ41
「ありがとう、好葉。助かったよ」
ようやくベットから起き上がり、今好葉から治療された所を見て素直に礼を述べた。
すると好葉は「どういたしまして…」と照れくさそうに笑うのでその頭を撫でてやったら更に照れくさそうに首を窄めた。
相変わらず恥ずかしがり屋さんなんだから。
「それにしても腕を上げたね。とても綺麗に縫い止められてる」
「そ、そう…かな？」
「うん。お陰で最近のは傷口が早く塞がるんだ。
キミがいなかったら僕、今頃失血死しちゃう所だったから」
「えへへ……頑張って、練習したから」
好葉はぎこちなくも、はにかみながら肩を竦めると
救急箱に道具をしまい始めた。
僕もその後ろで脱いだ服を着替え始めたその時
急に部屋の扉が乱暴に開かれ、大きな音に好葉は短い悲鳴をあげて驚いた。
その拍子に彼女の体が青白く光り始め
元々小さかった彼女のシルエットが更に小さく、ケモノの姿になっていく。
彼女が持っていた物はﾊﾞﾗﾊﾞﾗと床に落ちていき
救急箱に至ってはひっくり返って中身が全部散らばってしまった。
そうして次の瞬間にはそこには小さな1匹の翡翠色の狐が身を縮めて扉の方を怯えた瞳で見つめていた。
「……隼人、部屋に入る時はノックをしてって言っただろう？」
対して僕は、こんな乱暴な開け方する人は団員に1人しかいないので、シャツのボタンを締めながら溜息を吐くと扉の前にいる自分を睨んだ。
案の定、部屋にやって来たのは隼人で
彼は相変わらずの鋭い眼光で僕を睨み返すと「急患だ」と短く告げた。
「急患？」
「そ、キューカン。治療頼むぜ」
思わずオウム返しに聞き返すと隼人はｽﾞｶｽﾞｶと僕の部屋に踏み込み、自分の背中に背負っている人物を僕に見せ付けた。
その人物は今さっきこの館にやって来たばかりの典人で
彼は口端から血を垂らしながら、ぐったりと隼人に身を預けていた。
……え？さっきまで一緒にいた時は大丈夫だったのに…
一体、何があったの…？
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＊IJu＊(プロフ) - ゆきうさぎさん» コメントありがとうございます！続編来てしまいした…()これからも亀更新ですが、頑張らせて貰いますー！！ (2018年8月11日 2時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきうさぎ - 続編おめでとうございます！！楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2018年8月10日 15時) (レス) id: dea74ddfb3 (このIDを非表示/違反報告)
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