辻 441 ページ24
「……おい、この場合どーなるんだ、イドラ？」
舌打ちをして倉間は振り返ると、ぶっきらぼうにイドラにそう尋ねる。
すると、彼女は『待ってました』とでも言うようにﾆｺﾘと笑い、長い袖を揺らしながら答えた。
「残念ながら、僕に傷を付けるまで入団は認められない…何せコレは大切な�犁啓悪瓩覆鵑世�ら」
「な…なら、せめてもう少し優しい条件にしてくれないか…？
体に傷を付ける、じゃなくって…ええっと……言葉の暴力、みたいな感じで…」
彼女を傷付けたくない。
その一心で咄嗟にそんな事を言ってしまったが、内心は決して良い気持ちはしなかった。
言葉の暴力も苦手だ。寧ろ物理的なモノよりも。
……昔を思い出してしまいそうだから。
イドラは俺の提案に一瞬目を丸く見張ると、ｸｽﾘと鈴の様に笑い首を傾げた。
「つまり、僕に罵詈雑言を浴びせて精神的苦痛を与えたいって事…？
確かにいい考えではあるけれど、そんなのじゃ意味が無いから…却下だ」
「意味が無いって…どういう事だよ？」
「…多分、その内わかるよ。
とにかく霧野、ナイフを受け取って。
それとも別の武器がいい？言えば�狒呂辰騰瓩△欧譴襪韻譴鼻�」
…期待はしていなかったが、やはりイドラは引き下がらない。
それどころか負傷した箇所を押さえながら、ｺﾂｺﾂとこちらにゆっくりと歩み寄って来る。
どうしてこうも彼女は自身を傷付けさせようとするんだ…？
体に傷を付ける為…？
それとも……何かのテストなのだろうか？
流石に痛みを感じたいから、なんて性癖ではない……だろうし。
この�犁啓悪瓩箸笋蕕鵬燭�意味があるのだろうか？
「なっ…どうして何もしていないのに傷付けなきゃいけないんだ？！こんな事にそこまで拘らなくてもっ…！」
「ごめんね、霧野。でも、この工程は
大丈夫、僕は頑丈だからちょっと乱暴にしたくらいじゃ死にやしない」
「死ぬ死なないの問題以前だ！
俺は人を傷付けたくない！大切だろうがなんだろうか、その行為は間違っている！」
「霧野は優しいねぇ。まるで僕を刺したくないって言っているみたい。
嘸かしキミの御両親は良い教育をして来たんだね」
「………………」
……ふざけてる。
口調はまるでこちらをからかうような、じゃれているような、そんな口調だった。
だがその表情は、本部に乗り込んだ時に見せた様な真剣な顔をしていた。
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＊IJu＊(プロフ) - ゆきうさぎさん» コメントありがとうございます！続編来てしまいした…()これからも亀更新ですが、頑張らせて貰いますー！！ (2018年8月11日 2時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきうさぎ - 続編おめでとうございます！！楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2018年8月10日 15時) (レス) id: dea74ddfb3 (このIDを非表示/違反報告)
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