イドラのサーカス 434 ページ17
「……へ？」
鬼道の提案に顔を上げ、目をﾊﾟﾁﾊﾟﾁと瞬かせる。
そんな彼女にもう一度、繰り返すように鬼道は告げた。
「機材が足りないのだろう？なら、此処フィフスセクターの機材を使うといい。
少なくとも、
「……まぁ、そうだけど」
エリカは眉を顰めて、やや不満そうに口を尖らせながらもそう答えた。
ついでに少し冷めたダージリンを口にすると、彼女は表情を変えず不満そうなままで鬼道を射た。
「つまり、それは私をフィフスセクターの一員になれとお誘いしちゃってたり？」
「無論、その通りだ」
「……でも、私は、」
「少なくともフィフスセクター内にいる�狠聴��畸�は賛成だ」
「うっそだァ。16番目は絶対反対してるでしょ」
「………」
「してんのかい」
何処か期待していたのだろうか。
エリカはやや前のめりにツッコむと1つ溜息を吐いて自分の分のパイの最後の1口を口に運んだ。
そのままもう1切れ自分の皿に盛るかと思われたが、彼女ほフォークを咥えたまま机に頬杖をつき
暫く難しい顔をしながら唸り続けていたが、やがて『仕方ない』とでも言わんばかりに項垂れると、ぶっきらぼうに答えた。
「…まぁ、一応フィフスセクターと《イドラのサーカス》は同盟を結んだようだしぃ……正式な加入じゃなくとも、必要な時に連絡してもらえれば飛んでくって形でもいいかな」
「それはつまり……戻って来るのか！」
「団ちょー、そこまでは言ってない」
「うっ…」
エリカの返答に誰よりも反応を示した円堂は思わず椅子から腰を上げ目を見開く。
だが呆気なく円堂の願望は否定されてしまい、彼は静かに腰を下ろすと
豪炎寺はそんな彼を気の毒そうに一瞥してから、話を続けた。
「あくまでフィフスセクターと《イドラのサーカス》を繋ぐ橋渡し役に徹するか」
「当たり前でしょう？確かにホイホイ頼まれ事したり、痛い目会わされたり、無下に扱われる時もあるけれど…これでも気に入ってるの。
少なくとも、アナタ達よりは随分マシだわ」
「………」
「エリカ、それは…」
「じゃ、私帰る」
あまりにもわかりやすい攻撃的な物言いに、円堂は何かを言いかけたが
その言葉を遮るようにエリカは短くそう告げて、まだ飲み始めたばかりのダージリンを一気に飲み干すと早々に席から立ち上がった。
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＊IJu＊(プロフ) - ゆきうさぎさん» コメントありがとうございます！続編来てしまいした…()これからも亀更新ですが、頑張らせて貰いますー！！ (2018年8月11日 2時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきうさぎ - 続編おめでとうございます！！楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2018年8月10日 15時) (レス) id: dea74ddfb3 (このIDを非表示/違反報告)
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