かのじょさがし【基山ヒロト】 ページ49
花火大会の帰り道で、俺はとある少女と出会った。
夏らしい白のワンピースを着て、前髪を鮮やかな水色のピンで止めた、愛らしい少女。
彼女は俺に言った。
「ワタシを探してほしいんだ」
消えそうな声で。ハッキリと。
俺は彼女に向き直り、首を傾げた。
「…キミなら此処にいるじゃないか」
「いるよ。でもまだ足りないんだ。
お願い、手伝って。ワタシ1人じゃどうにもならない」
彼女は困っているようだった。
だから俺はよくわからないけれど、探すのを手伝う事にした。
「でも…何を探せばいいの？」
「光を集めて」
「光…？」
「きっと見つけたらわかると思うよ。
だってその光は、暖かいから」
彼女は微笑みを浮かべながら語る。
その笑顔に少しの間見とれていたけれど、すぐに我に帰って彼女に尋ねた。
「因みに何処にあるとか…心当たりはある？」
「それはキミ自身がよく知ってるよ、ヒロト」
「えっ…？」
するとよくわからない返答を貰って、俺は思わず目を白黒させる。
だけどキミは笑ったままで、それ以上は答えてくれない。
「でも気をつけてヒロト。夜は怖いのがいっぱいいるから」
「う、うん…気を付けるよ」
「あと、ヒグラシには注意してね。
アレが鳴くと、全部消えちゃう」
「…？ うん…」
心配そうな顔をして何かを教えてくれるけれど、やっぱり俺にはわからない。
とりあえず頷いておいたら、彼女はまたﾆｺﾘと笑ってから「ありがとうヒロト」と微笑んだ。
……俺、彼女に名前なんて教えたっけ。
「行こうヒロト。早くしないと怖いのが来る」
「うん…」
最後に彼女はまた訳の分からないことを言ってから、くるりと向きを変えて真っ直ぐ前を見据えて告げる。
僕はその方向を歩き出し、彼女の言う�犖��瓩箸笋蕕鮹気后�
彼女も一緒に来ると思ったのだが、ふと彼女は付いてきていない事に気付き、俺は振り返ってみると、不思議な事にそこには誰もおらず
しかもいつの間にやら俺の手の中には小さな小瓶が持たされていて、俺は目を丸く見張ってソレを見つめた。
『キラキラした光を小瓶に集めて。全部拾ったら持って来て。
大丈夫、私はずっとヒロトと一緒よ』
蝉が喧しく鳴き続けるだけの、酷く静かな住宅街で
最後に彼女は歌うように告げてから、その声は溶けるように消えた。
先には一体何が待ち受けているのか。
知ろうともしなかった俺は再び前を向くと
暗くて何処か懐かしい道の上を歩き始めた。
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＊IJu＊(プロフ) - ココ松さん» 大変長らくお待たせしてしまいました…リクエストしたお話が書けました！お手数ですが続編の方へお願いします…！ (2018年1月16日 1時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ココ松さん» 了解しましたー！ お話が思いつき次第更新致しますのでしばしお待ちを！ (2017年12月18日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ココ松 - ＊IJu＊さん» もちのロンでその人です！ (2017年12月14日 21時) (レス) id: 352fae32d2 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ここ松さん» こんにちは、お久しぶりです〜！リクエストありがとうです！ 因みにタクト君とはイナイレの神童拓人ですよね？ (2017年8月26日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ここ松 - お久し振りです！またリクエストよろしいですか？今度はタクト君と月光を弾く話って出来ますか？ (2017年8月25日 20時) (レス) id: ed1304e9db (このIDを非表示/違反報告)
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