怒られちゃったんだ ページ34
「不動さん、不動さん」
部活が始まって早々、古城はいつも通り俺の隣に並び、俺の袖をｸｲｯと引っ張りながら何故か小声で俺を呼んだ。
選手達の動きを注視しながら「どうした」と尋ねると、彼女はちょいちょいと人差し指を動かし、ジェスチャーで『耳を貸せ』と訴える。
一体何なんだと思いつつ俺は鬼道の目を盗み、屈んで彼女に耳を寄せると、古城は言った。
「部活が終わった後、お時間よろしいでしょうか？」
「…なんだ、そんな事か」
聞いたらそんな大層な話でもなさそうだった。
まぁ、コイツの話は8割くらい下らないやり取りなんだケド。
大方、この後2人でいたいとかそんな感じだろう。
俺だって同じ気持ちだ。
「そんな事とはなんですか」
「だってわざわざ小声で話す事でもねーだろ？
今までだって部活の後はお時間取らされてましたし？」
「…毎回では無いのです」
「そりゃそうだけど」
流石に毎回ではないだろ、そりゃ。
俺にだって予定ってもんがあるんだ。
……まぁ、早々に帰ろうとしたら決まって「もう帰るのです？」って足止めされたけど。
古城は何処か拗ねた子供のように指遊びをしながら俺から目をそらす。
そんな彼女の頭をﾎﾟﾝﾎﾟﾝと撫でて宥めると
不思議な事にむくれていた顔がどんどん元の無表情に戻って行き、彼女は俺を俯き気味に見上げると言葉を続けた。
「そうじゃなくて……ですね。
ただ、私……不動さんに、大事なお話がありまして」
「大事な話……？ここじゃ言えないか？」
「はい……だって、」
「不動明王」
彼女は何やら言おうとしたみたいだが、ソレを遮るかのようなタイミングでもう1つ、低ーい声が俺を呼んだ。
思わず俺の背筋が伸び、恐る恐る顔を上げると
鬼道がコワーイ顔をしながら俺を見下げて腕を組んでいた。
やっべ……鬼道クンにバレた。
「今は部活中なのだが？
お喋りは部活の後にしてもらおうか？」
「へ、へーい……」
時間に厳しい鬼道クンに怒られ、俺は一応返事を返す。
すると鬼道は再び俺達に背中を向けて、視線をすぐにフィールドに移し選手達を見渡し始める。
……相変わらず真面目な坊ちゃんだこと。
「…つー事だ、古城。話は鬼道クンの言うとーり、部活の後な」
「あ………」
とりあえず古城との会話は中断して俺はそう言うと、古城は一瞬何か言いたげな声を出した。
だがﾁﾗﾘと後ろの鬼道を見遣り、彼女は自分の口元に指を添えると「わかりました」と頷いた。
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みかん - もし違うものを書く機会があればキャラ使ってくださいこれからも応援します！! (2019年7月6日 4時) (
レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - わかりました最終回向けて頑張ってください (2019年7月6日 4時) (レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - みかんさん» 申し訳ございません、現在この小説は終わりに向けてストーリーを進めていますので、そんな中新キャラを追加してしまうとただでさえお話が長く続いているのに更に長くなってしまうと思うので……今回はお断りさせていただきます (2019年7月5日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - あと設定で鬼道さんに片思いしているのでお願いしますもし使ってくださるのであれば (2019年6月30日 19時) (レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 主人公いいな愛されてるなとしみじみ思いますわたしもキャラで出して欲しいです美咲という名前で主人公の唯一の女親友でよろしくお願いします (2019年6月30日 15時) (レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
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