まさかの疑惑だ ページ30
結局古城が皆を送る事になった。
真名部は最後まで反対したが、なんだかんだ言って古城に甘いようだ。
「…寒いです」
「そりゃ、ワンピースだもんな」
古城は外に出た途端、真冬の夜の寒さに体を震わせる。
マフラーや耳当て、パーカー2枚と人一倍、上は厚着のくせに、
下は特に対策をしておらず、しかもブーツではなくスニーカーなので如何にも寒そうだ。
「なら外に出なければいいのに…」
「皆さんを送るので、致しかたのない事なのです。
それにそのうち慣れると思うので」
古城は手を擦りながら「行きましょう」と皆を促し、古城は先頭に立って歩き始めた。
その隣に真名部が駆け寄る。
「大丈夫ですか、A？」
「大丈夫ではありません。
寒くて凍え死にそうです」
「…貴方は馬鹿なのですか？」
「成績はまだ普通の方よりは良い方かと」
「はぁ…」
真名部は白い溜息を吐き、古城は彼から目をそらす。
確かに馬鹿みたいだな。
真冬にワンピースとか。
「…手袋貸しましょうか？」
「出来れば足を温めるアイテムが欲しいです」
「そんな物はありませんよ…
ほら、手を出して下さい」
指示に従い、古城が手を差し出すと、真名部は自分が履いていた手袋を片手だけ古城に履かせ、
もう片方の手を握り、そのまま歩き出した。
…………え？
「…またですか」
“また”……？？
「いいじゃないですか。
こっちの方が温かく感じますし」
「…そうですかね？」
「そうですよ」
突如目の前で繰り広げられた、まるで恋人の様な行動に俺は目を見開いた。
え？何？彼奴ら付き合ってんの？
普通に手、繋いだんだけど？
しかも“また”とか言ってんだけど？
コレって…普通、なのか？
俺が可笑しいだけか？
「驚いてます？」
ふと皆帆に声を掛けられ、我に返る。
皆帆はクスッと楽しそうに笑いながら真名部と古城を見る。
「あの二人、ああやって仲良く手を繋いでいるけれど、決して恋人同士ってわけじゃないんだ」
そして、まるで俺の心を見透かしたかのようにそう説明する。
…違うのかよ。
驚かせやがって。
「……まだ、ね」
………は？
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＊IJu＊(プロフ) - 碧さん» コメントありがとうございますっ！！ ブァ、嬉しいっ……！！ 更新頑張りますっ！！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2015年1月14日 0時) (
レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2015年1月13日 21時) (レス) id: 74baf496f0 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 腐女子さん» 回覧ありがとうございます！ そう言って下さると嬉しいです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2015年1月10日 12時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 見ました。面白かったです！！ (2015年1月9日 21時) (レス) id: 3f28cb10a1 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - メルボルンさん» 本当ですか？ありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) どうなっていくかは自分でもわからないですが、楽しみにしていただけると嬉しいです！！← (2015年1月9日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年1月8日 0時
