ボードゲームです。 ページ27
「…それで、何して遊ぶのですか？」
Aに騙され、まんまと『遊ぶ』という選択肢を選ばされた僕は少し不貞腐れながらAにそう聞いてみた。
…不覚です。
演技だとはわかっていない事も無かったのですが…何処かでそれを本気で受け止めてしまった。
あと、彼女が皆帆君に触れたので、焦ってしまって…
つい。
「それは既に決まっています」
Aは僕の問いに対してそう答えると、予め広げてあったボードゲームの上に乗っていた駒を摘んで持ち上げる。
「不動さんの苦手なボードゲームで遊びましょう」
「いや、あれはたまたま運が良かっただけだろ」
すかさず不動さんがツッコミ、Aはそっちの方を見ると、
「おやおや？負け惜しみですか？」
と、楽しそうに言った。
表情は無ですが、声音がそうだったんです。
「は…？」
「いいんですよ、人は負けを認めない生き物です。
よって負け惜しみを言うことは仕方の無い事なのです」
「いや違ーから」
「正直じゃないんですね。
そういうのも割と嫌いではありませんよ？」
「っ……」
不動さんは鋭い眼光でAを睨み付け、そして非常に悔しそうに歯を食いしばる。
まぁ、年下に舐められればそうなるでしょうね。
ですが、Aを睨むのはやめていただきたいですね。
「ボードゲーム？
前もやったよね？」
「この間、おニューのボードゲームをヒロトさんに買って貰いました。
今日はそれで遊びましょう」
Aはなんだか楽しそうにそう答えると、小さなタンスから真新しいボードゲームを取り出した。
そして最初から出してあったボードゲームを素早くしまい、その新しいボードゲームを開く。
「お前ゲーム機とか買わないのか…？」
「私はデジタルよりアナログのオモチャの方が好きです。
機械に関してはよくわからないので」
「ああ、そう…」
不動さんはAの答えに首を捻ると「変な奴」と呟く。
……機械音痴の何が変なんですか。
「ルールは2対2のチーム戦でいきましょう。
先にゴールした人のチームの勝ちです」
「いいね、それ。面白そうだ」
「はぁ、チーム？
メンドクセー……」
「文句言わないで下さい。
ほら、ジャンケンで分かれますよ。
出さなかったら強制的に私と組む事になりますよ？」
「…何か嫌だから参加しとこ」
不動さんは渋々と言った態度で応じ、右手をだらしなく差し出す。
その後、Aの掛け声に合わせ、ジャンケンを開始した。
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＊IJu＊(プロフ) - 碧さん» コメントありがとうございますっ！！ ブァ、嬉しいっ……！！ 更新頑張りますっ！！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2015年1月14日 0時) (
レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2015年1月13日 21時) (レス) id: 74baf496f0 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 腐女子さん» 回覧ありがとうございます！ そう言って下さると嬉しいです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2015年1月10日 12時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 見ました。面白かったです！！ (2015年1月9日 21時) (レス) id: 3f28cb10a1 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - メルボルンさん» 本当ですか？ありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) どうなっていくかは自分でもわからないですが、楽しみにしていただけると嬉しいです！！← (2015年1月9日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年1月8日 0時
