電話中なのです ページ11
「…で、お説教されてしまいました」
自室にて。
いつも通り、私はスマホを使って電話を掛けた。
私は毎日、こうして電話をしている。
毎日とは言っても相手はその日の気分によって違う。
因みに今日は、“幼馴染み”を通して知り合った皆帆和人君です。
『それは大変だったね』
和人君は受話器の向こう側でクスクスと笑いながら言葉を続けた。
『でも良かったじゃないか。
好きな人に自分が作ったお菓子を渡せて』
和人君にそう言われ、私は足をゆらゆらさせる。
和人君だけには、私に好きな人がいる事を教えている。
だけど名前は教えていない。
因みに“幼馴染み”は知りません。
教えてもいいのですが…彼の場合、面倒になりそうです。
『喜んでもらえたかい？』
「はい。『美味い』と言ってくれました」
『相変わらず、その人は素っ気無い人だね』
「…そこがいいんですよ」
『あ、そうだっけ？』
「そうですよ」
私が少し語調を強くしてそう言うと、和人君はすぐに「ごめんね」と謝る。
『女の子の気持ちって難しいから…
特に、Aとか』
「私、そんなに複雑ですか？」
『複雑というか…掴み所が無い？
それでいて不思議な人だ』
「…よくわかりません」
『その話については、また今度話すよ』
和人君はそう言うと、少し間を空けて再び話し出した。
『そういえばA、今度の日曜日に一緒に遊ばないかい？』
「何処で遊ぶのです？」
『うーん…それはまだ決めてないなぁ』
…じゃあ何故言ったのですか。
「では私の部屋はどうですか？
丁度、勉強会をする予定でしたので」
『勉強会…って事は、“彼”が来るの？』
「はい、来ますよ？」
『じゃあ、行こっかな』
和人君は楽しそうに笑う。
私も足をゆらゆらと揺さぶって、少しだけ口角を上げる。
「では、今日はこの辺で。
そろそろ寝る時間です」
『そっか。
じゃ、日曜日ね、A。
おやすみ』
「はい、おやすみなさい」
私がそう言うと少ししてブツッと通話が切れる。
それを確認してから私はスマホを耳元から離し、寝る準備をする。
「……」
…明日も不動さん、来てくれますかね。
多分、来ないでしょう。
二日連続で来た事なんて、今まで無かったのだから。
…はぁ。
「来て欲しいです……不動さん」
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＊IJu＊(プロフ) - 碧さん» コメントありがとうございますっ！！ ブァ、嬉しいっ……！！ 更新頑張りますっ！！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2015年1月14日 0時) (
レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2015年1月13日 21時) (レス) id: 74baf496f0 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 腐女子さん» 回覧ありがとうございます！ そう言って下さると嬉しいです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2015年1月10日 12時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 見ました。面白かったです！！ (2015年1月9日 21時) (レス) id: 3f28cb10a1 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - メルボルンさん» 本当ですか？ありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) どうなっていくかは自分でもわからないですが、楽しみにしていただけると嬉しいです！！← (2015年1月9日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年1月8日 0時
