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○ありがとう?○ ページ20

それから彼女には色々な話をした。


好きな物や嫌いな物の話、好きな色、趣味などから始まり、

聖騎士の頃の話、団長達の事、聖騎士殺しの話…などなど。


他にも色々な話をしたが、全部言い出したらキリがないので省略させてもらう。


とにかく色々話した。

彼女の言った通り、包み隠さず、真実を。



「そ、それでゴウセル逃げて来たんだ…!
大変だったんだね…」



Aはバーニーとテディを抱き締め、心配そうな表情をしながらも俺の話に耳を傾ける。


彼女は俺が話している間、ずっとキラキラした瞳で俺の話を聞いていた。

時々話の内容にツッコミを入れたり、リアクションを起こしたり、同情したり、笑ったり。


終始楽しそうにしていた。



「でも酷いね…その、聖騎士長…?を殺した人って…
何にもしてない人達に濡れ衣を着せるだなんて…!」



Aは不満そうにそう言うと「よしよし」とバーニーの腕を使って俺の頭を撫でる。


……何故、撫でられた?



「他には何かあるか?」



俺は首を傾げて、彼女に尋ねる。


すると彼女はまた考える素振りを見せ、「うーん…」と唸り出した。



「他は…えっと、今は無いかも…」

「無いのか?」

「た、多分…!
でもまた聞きたい事があったら、こうしてお茶会するね!」



Aはニコッと微笑むと半分ほど無くなった俺のティーカップにハーブティーを注ぐ。



「でも、ゴウセルって凄いよね」



Aはシフォンケーキの最後の一口を頬張ると、俺を見てそう言った。

俺は意味がよくわからなくて、首を傾げる。



「ゴウセルってさ、スッゴく強い騎士団の1人だったんでしょ?

〈七つの大罪〉…だっけ?
どんな風に強いのかはわからないけれど…でもきっと、凄い事だよね!」



ニパッと笑顔になり、またキラキラした瞳で俺を見る。


何がどう凄いのかは具体的によくわからなかったが、これは果たして褒められているのだろうか?



「…ありがとう?」

「どうしてお礼を言うの?
ただ、ゴウセルは凄いって、本当の事を言っただけなのに」



「やっぱり面白い」とAに笑われ、俺は首を傾げた。


…礼を言う時では無かったのか?

よくわからない。



「でも、こっちこそありがとね、ゴウセル」



そして散々笑った後、不意にAはそう言って、儚げに笑った。

その表情は何処か寂しそうで、何処か遠くを見ている気がした。



………何故、彼女が今礼を言う?

○追っ手○→←○お茶会…?○



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鹿野伊愛(プロフ) - むり。この物語好きすぎて無理しにそう。神か、神なのかあなたは (2016年9月21日 15時) (レス) id: 4b8e363bf2 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - みょんさん» コメントありがとうございます!! め、目から塩水っ……?!そんな、僕の書く小説は人体に危険を及ぼすものだったのk(((( ですよね、ゴウセル可愛いですよねっ!!(((o(*゚▽゚*)o))) 更新頑張ります(`・ω・´) (2015年8月14日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 綺水。さん» 初めまして、コメントありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o))) いやいや、そんな、ゴウセルのキャラブレブレな気がするのですが……orz 更新、頑張ります!! (2015年8月14日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - アヤさん» だよね、ゴウセル可愛いぃぃぃい((( しかし僕はその可愛さを伝えられていないぃぃぃいいい(((゜Д゜;)))← (2015年8月14日 0時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
みょん - い……目から塩水が……←とっても感動しました!ゴウセル可愛い(更新(頑張って下さい! (2015年8月13日 0時) (レス) id: ecb616bc75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年4月21日 23時

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