彼女の羞恥 ページ9
「あの…ゴウセル様。
私、歩けるんだけど？
とゆーか、歩きたいんだけど……」
「お前は今裸足だ。
そのまま歩いたら足が汚れる」
「別にいいだろ？
後で洗えばいいし」
「小枝や石で足を切ったらどうする」
「唾付けときゃ治るだろ、んなもん」
「唾は薬なのか？」
「そーゆー意味じゃねーよ」
「俺の唾でも治るのか？」
「話聞いてくれよ」
そんな感じでいつも通りのふざけた話をしていたら、
急に、ゴウセル様が立ち止まった。
ゴウセル様の前には、一軒の建物。
「着いたぞ」
「…此処、何？」
「入るぞ」
「答えてくれないのかよ」
相変わらずマイペースなゴウセル様に呆れる。
ゴウセル様は私を抱き抱えたまま器用に扉を開け、中に入る。
「おっ！早かったな、ゴウセル！」
建物は酒場の様で、中には2人の男性がカウンター席に座っていた。
1人は金髪の、小さな少年。
もう1人は対象的にデッカくて、目付きが悪い。
……え、誰？この人達？
何かゴウセル様の知り合いっぽいけど…
「ソイツがお前の言ってた『大切な忘れ人』か？」
「なんだぁ〜？
全身真っ黒じゃねぇか♪」
「真っ黒ではない。
リボンは白いし、下着はピンクだ」
「……ん？」
…………今、この人何てった？
「来て早々悪いが、外に行こうぜ？
今日は祝いだ！！飲むぞ飲むぞーーー！！」
「酒酒〜♪」
金髪がそう言うとツリ目も機嫌良さげに口笛を吹きながら後ろに付き、建物から出て行った。
残された私とゴウセル様は半開きの扉を見つめ、突っ立っていた。
「…ゴウセル様、何で下着の色知ってんの」
「お前が寝ていた時に、チラッと」
「……毎朝の日課、とか言わねぇよな？」
「黙秘する」
「………」
暫く私とゴウセル様の間に流れる、気不味い沈黙。
正面を向いたまま目を合わせようとしないゴウセル様を私は睨み付ける。
「………ハァ……
とりあえず下ろしてよ」
「外に出るんだ、まだダメだ」
「だーかーらー汚れるなら洗えばいいし、怪我すんなら唾付けときゃ治るって言ったじゃん」
「俺の唾か？」
「何故そこだけピンポイントに聞いてくるんだ…？」
結局、私は下ろしてもらえず、
そのまま外に出た。
………死にたい。
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＊IJu＊(プロフ) - ユキヤさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで嬉しいです^^名前についてはどちらも変更可能ですので、そちらで御自身のお好きな名前に変えて頂ければ……！ (2022年9月10日 18時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヤ - 名前が一緒でめっちゃ読みにくいけどめっちゃおもろい今日このごろ (2022年9月10日 12時) (レス) id: 30a2e3b099 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - そうなんですか．．．まぁ、アニメキャラはみんな可愛いです。機会があったら調べてみますね♪ (2015年8月13日 21時) (レス) id: 578c57ad6f (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 銀来さん» いえ、好葉というキャラクターがいるんですよ…紛らわしくてすみませんorz 因みにマギはあまりわかりません、ごめんなさいorz (2015年8月13日 13時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - 好葉→紅覇ですか？えっと、要するに、マギ好きですか！？ (2015年8月12日 16時) (レス) id: 6789b7c894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年3月23日 19時
