彼女の痛み ページ36
「さてさてさーて…
王都に入り込めたはいいけど、こっからどうするか」
王都内にいる聖騎士達の目を欺きながら、私はメリオダスについて行く。
…なんか、まるで脱獄した人みたい。
「…街中では無闇に戦闘できないな」
「めんどくせぇな〜〜♪
それはそれで」
「こう、街中を聖騎士がウロウロしてると、エリザベスの気配を探るのも容易じゃねぇ」
「じゃ、これから何処行くんだよ？」
周りを伺いつつ、私も会話に参加する。
…………あれ、
この街並み、なんか見た事ある…
「城に行ってみよーぜ〜」
「城？」
「物語でも姫さんは城の地下に幽閉されるって決まってんじゃんかよ♪」
「塔の
「昨日読んだ本では、小屋ん中に閉じ込められてたけど？」
「小屋ぁ？」
「その本は何てタイトルだ？」
「忘れた」
「城か…」
メリオダスはぽつりと呟くと、目線を一際大きな建物に向ける。
絵本とかでも見た事のある、お城。
そのお城は本当に大きくて、見た目も豪華で、
見覚えのある、懐かしい城。
「………え…？」
自分で思ってて、何のことだかわからない。
さっきの街並みを見た時もそうだ。
私は此処に来た事があるのか…？
いや、そんな記憶は無い。
忘れてる…なんて、無いはずだと思う。
じゃあ、一体この感情は何処から…
「……リラ？」
ふと名前を呼ばれた時、脳裏に一瞬だけ女性の顔が映った。
とても美しい、黒髪の女性。
私はこの女性に見覚えがあった。
名前は、確か………
「リラ？おい、リラ？」
「………！」
肩に手を置かれ、我に帰る。
隣には、私の顔を無表情で見つめるゴウセル様がいた。
「大丈夫か、リラ？」
「う、うん…」
『リラ』と呼ばれた時、胸がチクリと痛んだ気がした。
でも大したことはないので、ゴウセル様には言わなかった。
「そうか…無理はするな。
お前は今、裸足なんだからな」
「そんなに私の裸足が気になるのゴウセル様？」
こんな状況でも通常運転。
ある意味尊敬する。
「よし、城に向かうぞ！！」
少し考えたメリオダスはそう言って、先に進む。
「そーこなくっちゃ♪」
その後をバンも追う。
「リラ、行くぞ」
「お、おう…」
更にその後ろを、私とゴウセル様も追う。
……何でだろう、
名前を呼ばれる度に胸がチクチクと痛むのは。
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＊IJu＊(プロフ) - ユキヤさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで嬉しいです^^名前についてはどちらも変更可能ですので、そちらで御自身のお好きな名前に変えて頂ければ……！ (2022年9月10日 18時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヤ - 名前が一緒でめっちゃ読みにくいけどめっちゃおもろい今日このごろ (2022年9月10日 12時) (レス) id: 30a2e3b099 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - そうなんですか．．．まぁ、アニメキャラはみんな可愛いです。機会があったら調べてみますね♪ (2015年8月13日 21時) (レス) id: 578c57ad6f (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 銀来さん» いえ、好葉というキャラクターがいるんですよ…紛らわしくてすみませんorz 因みにマギはあまりわかりません、ごめんなさいorz (2015年8月13日 13時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - 好葉→紅覇ですか？えっと、要するに、マギ好きですか！？ (2015年8月12日 16時) (レス) id: 6789b7c894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年3月23日 19時
