彼女の記憶 ページ28
「で、話戻すけど…
リラ、お前ホントに覚えてないんだな？」
話を切り替え、メリオダスは急に真剣な面持ちになると再び私にずいっと顔を近付ける。
その気迫に圧倒され、私は身を少し後ろに引いて答えた。
「おぅ…つか私そんな酷い事ホントにやったの…？」
そう言って私は王女様を見ると、
彼女は私から目をそらし、申し訳無さそうにゆっくりと頷いた。
…私、やったんだ…？
でもそんな記憶無い。
無意識にやった、とか？
それとも寝ぼけて？
いやいや、それは流石に…
うーん…みんなが嘘吐いてるとも思えないし…
「…団長、リラの前でもうこの話はよそう」
私が頭の中で考え込んでいると、ずっと黙っていたゴウセル様が不意にメリオダスにそう言った。
「どうしてだ？」
「記憶が無いのなら問い詰めても意味が無い。
それに昨日も言ったように、リラは別の“何か”によって操られていた。
聞くならリラではなくその“何か”に聞いた方がいいだろう」
私はゴウセル様の話に眉を顰める。
な、“何か”って何だよ…？
人を多重人格者みたいに言いやがって…
…でも、そうかもしれない。
だって、たまに知らない女の人が脳裏に思い浮かんだり、その知らない女性の名前を呼んでたり。
その人の名前は確か『___』って名前で、私の大切な……
……アレ？
名前…何だっけ？
私の何だっけ？
そもそも、その女性を何で知ってるんだろう？
何だっけ……すごく、すごく大切な事のはずなのに、思い出せない。
私の命よりも大切な事のはずなのに、何で……
「…リラ？」
「…！」
ゴウセル様に声を掛けられ、ふと我に帰る。
気が付いたらみんなが私を見ていた。
「あ…な、何、ゴウセル様？」
「三回程呼んだが、反応を見せなかった。
大丈夫か、リラ？」
え？そんなに呼んでたの？
全く聞こえなかったよ。
「うん、大丈夫」
「本当か？」
「大丈夫だって！
とりあえず、王女様の件についてはよくわかんないけど思い出してみるよ」
「そんな事出来んのか？」
「や…やるだけ、やってみるよ、うん」
カウンターに手を置き私がそう宣言すると、不意にゴウセル様に手首を掴まれた。
私は驚き、ゴウセル様を見つめる。
「思い出さなくていい」
「…え…？」
「思い出さなくて…いい」
ギュッと、手首を掴む手に力が入る。
その時のゴウセル様は、何処か焦っているように見えた。
…ゴウセル様…？
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＊IJu＊(プロフ) - ユキヤさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで嬉しいです^^名前についてはどちらも変更可能ですので、そちらで御自身のお好きな名前に変えて頂ければ……！ (2022年9月10日 18時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヤ - 名前が一緒でめっちゃ読みにくいけどめっちゃおもろい今日このごろ (2022年9月10日 12時) (レス) id: 30a2e3b099 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - そうなんですか．．．まぁ、アニメキャラはみんな可愛いです。機会があったら調べてみますね♪ (2015年8月13日 21時) (レス) id: 578c57ad6f (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 銀来さん» いえ、好葉というキャラクターがいるんですよ…紛らわしくてすみませんorz 因みにマギはあまりわかりません、ごめんなさいorz (2015年8月13日 13時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - 好葉→紅覇ですか？えっと、要するに、マギ好きですか！？ (2015年8月12日 16時) (レス) id: 6789b7c894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年3月23日 19時
