王女の危険 ページ23
「ちょ、これどうなってるよ？！
リラ、一体どうしちまったんだよ！？」
ホークちゃんはリラ様のいきなりの攻撃にパニックになってしまう。
私はそんなホークちゃんに寄り添い、宥める。
「エリザベスちゃん、これどうなってるの！？
リラはどうしちまったの？！」
「わ、私にもわからないわ…
ただ、今のリラ様は……」
正気では無い、という事はわかる。
「リラを…リラを悲しませる奴は、許さない……」
リラ様は涙を流しながら、無表情でそう呟いた。
瞬間、一つになっていた髪の毛が幾つかの束になり、まるで意思があるかのようにうねり始めた。
先端は鋭利になり、その刃先は全て私に向けられる。
「リラを…リラを悲しませる奴は殺すっ！！
壊れて、ぐちゃぐちゃになって、彼女に詫びろっ！！」
次の瞬間、リラ様の鋭利な髪の毛が一斉に襲い掛かってきた。
私は怖くなって、その場で目を瞑る。
ああ、誰か、誰か助けて……！
お願い…メリオダス様……！！
「ちょっと眠ってもらおうか」
その声が聞こえた瞬間、辺りはしんと静まり返った。
恐る恐る目を開けると、眼前には鋭利な髪の毛。
「きゃっ？！」
驚いた後、すぐ私は後ろに退ける。
……た、助かったの…でしょうか…？
暫くすると、髪の毛の束が一つまた一つと力無く床に落ちて、それが何かに引っ張られるようにだんだん短くなっていく。
髪の毛が引っ張られるその先には、リラ様が倒れていた。
「リラ様……！？」
「待て」
私がリラ様の元へ近付こうとしたら、静止の声がかかった。
声のした方を向くと、そこにはゴウセル様がいた。
ゴウセル様はリラ様に近付き、顔を覗き込んでからリラ様を抱え、立ち上がる。
「何だ何だぁ…？
うるせ〜よ、こんな真夜中に…」
「ん〜…バタバタうるさい〜〜」
「どうしたんだよ、一体？」
「団長、どうして縛られてるの…？」
先程の騒動を聞きつけ目を覚ましてしまったのか、上からバン様達が、
更にはディアンヌまでも起こしてしまった。
「って、何だよこの部屋」
「え…？な、何で壁に傷が…？
しかも、刃物で切られたような…」
そして早速壁の大きな傷に気付き、私は苦笑する。
「えと…その、先程リラ様が…私達を襲おうとして…」
「リラが…？」
私がそう言った瞬間、視線がリラ様に注がれる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊IJu＊(プロフ) - ユキヤさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで嬉しいです^^名前についてはどちらも変更可能ですので、そちらで御自身のお好きな名前に変えて頂ければ……！ (2022年9月10日 18時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヤ - 名前が一緒でめっちゃ読みにくいけどめっちゃおもろい今日このごろ (2022年9月10日 12時) (レス) id: 30a2e3b099 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - そうなんですか．．．まぁ、アニメキャラはみんな可愛いです。機会があったら調べてみますね♪ (2015年8月13日 21時) (レス) id: 578c57ad6f (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 銀来さん» いえ、好葉というキャラクターがいるんですよ…紛らわしくてすみませんorz 因みにマギはあまりわかりません、ごめんなさいorz (2015年8月13日 13時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - 好葉→紅覇ですか？えっと、要するに、マギ好きですか！？ (2015年8月12日 16時) (レス) id: 6789b7c894 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年3月23日 19時
