彼女の疑問 ページ14
「まあ簡単に言うと、オレたちもよくわからない奴なんだよな」
「わかんねぇのかよ」
散々説明しといて何なんだこの人…
メリオダスの言葉に他のメンバーもうんうんと頷く。
「ですが、それでも皆様と同じくらいの間共にしていたのですよね？」
「うんにゃ、Aだけは違うんだな」
王女様の質問にメリオダスが答え、それをキングが続けて説明する。
「Aは聖騎士長が殺される1年前に入って来た、所謂新入りでね。
入って早々あんな事件が起きてお尋ね者にされたんじゃ、たとえ見つけられたとしても戻って来てくれるかどうか……」
「そんな…」
確かに可哀想だな、Aって。
私だったら嫌になるわな。
関わりたくなくなる。
「ただいま」
「あ、ゴウセル様…！」
Aの話をしていたら、ゴウセル様の声が聞こえた。
どうやら戻って来たみたい。
「何の話をしていたんだ？」
「Aの話だよ。
ほら、お前が付きまとってた…」
「……え？」
メリオダスの言葉に思わず目を開き、ゴウセル様を見る。
ゴウセル様は相変わらず無表情…
……いや、少しだけ悲しそうな顔をしているように見えた。
「ああ、アイツか」
「え？え？
ご、ゴウセル様、付きまとってたって……？」
私は意味がよく意味がわからなくて、ゴウセル様に尋ねた。
すると代わりにメリオダスが「ニシシ」と笑いながら答える。
「ゴウセルはな、昔Aの後ろにずーーっとくっついて歩いてたんだよな。
どんなに冷たくあしらわれても、殴られても、刺されても、ずーーっと！」
「終いにゃ『ストーカー』ってあだ名で呼ばれてたよな〜♪」
バンも機嫌良さそうに笑いながらそう言って、まだ酒を飲み続ける。
話を聞いて私は言葉では言い表せない、なんかモヤモヤッとした気持ちになり、再びゴウセル様を見つめる。
「…昔の話だ」
ゴウセル様は静かにそう言うと私の頭を撫でる。
「ゴウセル……様…？」
「誤解するな、別にAに恋愛感情などは抱いていない。
それに、今の俺にはお前がいる。
お前の為なら、俺は何でも出来る」
いつもの無表情で言い切ったゴウセル様。
瞬間、顔がどんどん熱くなるのがわかる。
きっと、私の顔は真っ赤だ。
周りからは茶化され、私は本格的に穴に埋まりたくなる。
「…」
「……ゴウセル様？」
ゴウセル様は終始顔を此方に向けてはいたが、
目は、何処か虚空を見つめていた。
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＊IJu＊(プロフ) - ユキヤさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで嬉しいです^^名前についてはどちらも変更可能ですので、そちらで御自身のお好きな名前に変えて頂ければ……！ (2022年9月10日 18時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヤ - 名前が一緒でめっちゃ読みにくいけどめっちゃおもろい今日このごろ (2022年9月10日 12時) (レス) id: 30a2e3b099 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - そうなんですか．．．まぁ、アニメキャラはみんな可愛いです。機会があったら調べてみますね♪ (2015年8月13日 21時) (レス) id: 578c57ad6f (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 銀来さん» いえ、好葉というキャラクターがいるんですよ…紛らわしくてすみませんorz 因みにマギはあまりわかりません、ごめんなさいorz (2015年8月13日 13時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - 好葉→紅覇ですか？えっと、要するに、マギ好きですか！？ (2015年8月12日 16時) (レス) id: 6789b7c894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年3月23日 19時
