グノーシア短編集＊LOOP3＊ (ページ4)

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「は……？それって……」

「そんな事より、さっさと僕の部屋に行くよ。
生憎、君の時間と僕の時間の価値は同等ではないからね。
あぁ、そうだ。ついでに君に必要最低限の教養も仕込んであげようか。君、ろくな環境で育っていないだろう？その身なりを見ればすぐ分かるよ。なに、お礼は要らないよ。貰った所で君のような人間から貰えるモノなンて高が知れてるし」

「(いや、よく喋んなコイツ本当に……)」

……頭がまだ、ついて来れてない。
ラキオの真意も分からないし、何企んでるかも不明だし。

つか、なんかさらっとディスられてなかったかオレ？
環境がどうとか、身なりがどうとか。
いや、事実なんだけどさァ……

でも……まぁ、コイツと一緒にいるのも悪くはないかもしれないな。

グノーシア(・・・・・)的には。

ただの乗員なのか、AC主義者なのかは知らんが、上手く取り込めば明日以降の議論で優位に立てる。
しかも盗みをせずに報酬まで貰えるなんて、一石二鳥だ。
終盤まで生かしといて、頃合を見てグノース様の元に送ってやろう。
ついでにアイツの所持してる綺麗なモン、全部貰っちゃお。

…………めっちゃ綺麗な人だから、消すのはなんか勿体ないケド。

仲間に相談したらコールドスリープして保存すんの、許してくれるかな？

「……おい！そう言えば研究って何の研究だ？オレを実験体(モルモット)にしようってんじゃねーだろうな？」

そんな事を考えながら、オレは渋々ラキオの後を追い掛けて行った。