ただかわいいって言われるだけの話【真名部陣一郎】 (ページ23)

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改めてかわいいページ23

「出来ればこれからも真名部くんとは仲良くしたいと思ってるんだ……さっきの子猫みたいなかわいい写真もシェアしたいし！だからえっと、Aちゃんを仲介せず、直接連絡したいなぁ、って……

…………ダメ、かな？」

申し訳なさそうに、でもどこか希望を抱く様な瞳で彼女は僕の顔を覗き込む。

両手を合わせて、そんな風にお願いされてしまったら……僕は頷くしかありませんでした。
……それに、僕もいちいち黒花さんに確認するのは嫌でしたし。

ハナさんはパッと嬉しそうな顔をして「ありがとう！」と微笑むと、早速イナスタの登録方法を教えてくれた。

とは言っても僕はハナさんとの連絡する為に利用するだけなので、正直投稿の仕方とかは教わっても仕方ないとは思った。
でも楽しそうに話す彼女を見ていたら、そんなこと言えるはずもなく。適当に相槌を打ちながら、ようやく登録を完了させた。

「じゃあ、イナスタの方でもよろしくね、真名部くん！」

「は、はい…！宜しく、お願いします…！」

改めてお互いそう言って、顔を見合せ笑い合う。

とにかく、これでハナさんと連絡する手段が出来た。
それだけで胸が弾みます。

帰ったら早速、メッセージを送ってみましょう。

せ、正常に動作するとも限りませんからね。あくまで確認の為です。ええ、勿論。

－－－

「お待たせ致しました」

カフェに辿り着いた僕達は席に着き、思い思いのメニューを注文する。

因みにハナさんはマーメイドパフェ。
僕はシーサイドソーダです。

ハナさんの注文したパフェは全体的に青い物で構成されていて、その中に貝殻や魚の形をした色とりどりの……ゼリー？が入っていました。
中心にはバニラアイスが乗っかり、その上に人魚の尾をモチーフにした最中が添えられた、何ともキラキラしたパフェでした。

対して僕のはただのアイスの乗っかったソーダ、って感じですね。ソーダの中にもハナさんの物に入っているのと似たゼリーが入っていて、色合いが海っぽかったですけれど。

ハナさんはパフェが来ると子供のような顔をして、じっとパフェを見つめていました。
注文した物を持って来た店員さんが去ると、途端にスマホを取り出してパシャパシャと写真を撮り始める。

撮ってから、ふと我に返ったかのように恐る恐るこちらを見遣る。そうして「ご、ごめんね……」と謝ると、持っていたスマホを引っ込めた。