彼はうるさい ページ39
「…………あ？」
俺が尋ねると、Aはまた眉間に深い皺を作った。
「何言ってんだ？」と首を傾げられ、Aはまた正面を見遣ると、解体を進めながら答えた。
「誰とも喋ってねーよ。僕達以外に人がいねーんだから当たり前だろ？」
「でもさっき、Aが誰かと話してる様に見えたよ」
「……お人形でも寝ぼける事ってあるんだな。
お前の幻覚幻聴だから安心しろ」
「ううん、違うよ。アレは確かに……」
�爛瀬鵐叩���
不意にAが解体に使っていたナタを振り下ろす。
少しの間を置いて、ソードウルフの頭が揺れて傾き、机の上から落ちて、濡れた音が響いた。
ゴロリ、と彼女の足元に転がった頭。
虚ろな瞳と目が合い、再び顔を上げると、ゆらりと彼女の
「うるせェ」
「……」
低く、底から響くような声だった。
その声音からはイラついている事は明白で。
俺は「ごめん」と視線を落とすと、Aは解体作業に戻り、俺は小屋へと戻って行った。
「……」
「あの方、お可哀想に。
どうせだったら手伝って貰えば宜しかったのに」
「お前もうるせェ。あんまり喋んな
「どうせなら�爐△了��瓩亡悗靴討蘯蠹舛錣擦凸磴辰討呂匹Δ任靴腓Α�協力者は1人でも多い方が良いと思いますが」
「……………」
−−−
次の日。2人が起きる前にまた狩りに出掛けようと思ったけど、準備をして外に出ようとしたら玄関前にAが立っていた。
Aがこの時間に起きていた事に驚いたが、次の瞬間、彼女が口にした言葉も彼女らしくなくて、また驚いた。
「ゴウセル、ちょっと手伝え」
「えっ？……何を？」
「昨日のソードウルフの肉を加工するから。手伝え」
Aは淡々とそう言うと、俺の返事も聞かずに小屋の外へ出ようとした。
なので慌てて呼び止めると「なんだよ？」と眉を顰められてしまう。
「やり方は教えるし、途中までは一緒にやってやる。
だから今日は外に出ないで此処にいろ」
「いいの…？A達の食料は……」
「昨日のお前の獲物が思ってたよりデカくてな。暫くは大丈夫そうだ。ま、その分量が多いから加工するのが大変なんだ。だから手伝え」
「お前が連れて来た獲物だから責任取れよ」と付け足し、返事を促すように俺を見遣る。
俺の疑問は今のでほとんど答えを聞いたようなもので。特に断る理由もない俺は、彼女の頼み事に大きく頷いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
【3L可能募集企画】魔法少女は闇夜に嗤う【無限募集】
気高き姫と五月の君-夢色パティシエール-
【 5/11始動 】 神殺しの聖マリア 【 ＃戦闘×＃バディ 募集企画 】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊IJu＊(プロフ) - [漆黒の堕天使]夜愛師刹羅さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで作者も嬉しいです！自分も「さっさとくっつけばいいのに……」って思いながらいつも書いてます←？？ (2023年4月1日 23時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
[漆黒の堕天使]夜愛師刹羅(プロフ) - こうゆうじれったい+自覚がないようなラブコメ……好み！！いやらしい雰囲気にしたくなります(余計なお世話？) (2023年4月1日 0時) (レス) id: 87644745f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
