彼女とゴウセル？ ページ32
「……おいおいゴウセル、何言ってんだ？」
急に出て来たと思ったら懐かしい服着て、懐かしい話し方して、トンチンカンな事言い出して。
意味わからんから疑問をそのまま口にすると、ゴウセルは変わらない調子で続けた。
「…………あぁ、なるほど。この姿では理解できないか？」
「……？」
「この姿がお前にとって1番身近だと思ったのだが……身近過ぎたか。
では、変えよう」
自分の姿を見て、そう言うと、ゴウセルはおもむろに僕に背中を向けた。そうして何やらブツブツと呟き始める。
奴の言ってる事が気になって。僕は眉を顰める。
なんか……ちょっと可笑しいっつーか……なんだ？
この、肌で感じる違和感。
確かに目の前の奴はゴウセル……の姿をしているのだが、どうもゴウセルと言い切るには違和感を感じた。
……僕はそっと、お団子に刺さった
背中を向けられている内に半歩距離を置き、ゆっくり
「っ…？！」
と、次の瞬間
目の前で背中を向けていたゴウセルの姿がガラリと変わる。
まるで風で捲られたページのように。
まるでパッチワークのように。
最初は身体の一部が、その内身体のあちこちが、まるで切り取られ、そこだけ張り替えられていくように変わっていった。
目がチカチカするマゼンタの頭は、闇のように黒く艶のある髪に。
長袖長ズボンの長身から、丈の極端に短く大きく背中を露出した黒いワンピース姿の華奢な姿に。
そうして全てが張り変わり、入れ替わり。
収まると目の前の
「リラっ…………？」
そう、目の前の少女はリラ。
さっきまでゴウセルだった奴が、リラになって、僕の目の前に立っている。
でも僕は今目の前で繰り広げられた一連の出来事が信じられなくて。暫く目を見開いたまま呆然としてしまっていた。
その間に彼女は自身の姿を確認するように自分の掌を見遣り、身体を見遣り、髪を見遣り。そうして不思議そうな顔をした。
「ふぅん……やはり
でも次に目の前の奴が微笑んだ瞬間
僕は
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊IJu＊(プロフ) - [漆黒の堕天使]夜愛師刹羅さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで作者も嬉しいです！自分も「さっさとくっつけばいいのに……」って思いながらいつも書いてます←？？ (2023年4月1日 23時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
[漆黒の堕天使]夜愛師刹羅(プロフ) - こうゆうじれったい+自覚がないようなラブコメ……好み！！いやらしい雰囲気にしたくなります(余計なお世話？) (2023年4月1日 0時) (レス) id: 87644745f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
