箱庭少女の孤高哀歌【瞬木隼人】～番外編2〜 (ページ5)

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#ナンパ？ページ5

雄太「……A姉ちゃん、ナンパされてた」

A「へっ？！」

なんて答えればいいのか分からなくて、私はうんうん唸っていると、ふと隣の雄太くんがボソッと口にした。

私は思わず声を上げる。
あまりにも誤解を招きそうで。

というか、もう手遅れで。
それを聞いたはー君の目付きが更に鋭くなったような気がした。

雄太「だってそうじゃん。さっきの人達に『一緒に回らない？』って誘われてたじゃん」

A「あ、あれナンパって事になるの？！
ち、違うと思うけど、なぁ……？」

瞬木「へぇー……？」

A「ち、違うんだよ、はー君！違うの！
た、確かにそう誘われはしたけれど、ナンパってモノじゃなくって……！」

はー君は明らかに威圧的に私を見遣る。
変に笑顔なのがまた不気味だ。

お、お怒りだ……はー君、怒ってるんだ……
どうしよう、このまま嫌われちゃったらどうしよう。

気付いたら3人から(うち2人からは睨まれるように)視線を向けられ、私は思わず縮こまる。

そうしたら、はー君は1つ溜息を吐いてからニッと歯を見せて悪戯っ子のように笑った

瞬木「……分かってるよ。ナンパじゃないって。
少なくとも、あの浜野っつー奴は大丈夫だって知ってるから」

「からかって悪いな」ってはー君はクスッと笑うと、私の頭をポンポンと撫でてくれた。

はー君に変な誤解とかされたらどうしよう、って思っていた私はその一言で胸が軽くなって安心した。

はー君って以外とヤキモチ、って言うか……
そういう所、あるから。

雄太「……本当にその人、大丈夫なの？」

瞬木「なんだ、雄太？妬いてんのか？」

雄太「なっ……そ、そういう事じゃないっ！」

はー君の話を信じてないのか、じとーっとした目で見遣る雄太くん。

でも次のはー君の一言で顔を赤く染め
そうして私と目が合うと、バッと目をそらしてそっぽを向かれた。

瞬木「(でも無防備なのは事実だよなぁ……
あんまり目、離さないようにしないと)」