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好き……好き、かぁ。多分、俺がこのバリカタグミに抱く『好き』とは違うんだろうなぁ。
ゲームも好きだけど……その『好き』とも違うだろ?
動物……特に爬虫類が好きだけど、その『好き』だって違うよな?
じゃあ、好きな人に抱く『好き』ってどーゆー感情なんだろうか?
ああ、俺のダメな所だ。
考え過ぎてよく分かんなくなって。結果的に余計ワケ分かんなくなる。
こーゆーのは多分シンプルなのが1番なんだろうが、その『シンプル』が難しくって……って、ダメだ。何考えてんのか分かんなくなってきた。
「んー……そう言われても……付き合うって事は『好き』って事だろ?その『好き』がよく分かんなくって……」
「はァ?ナニ言ってんだお前?スキはスキだろ?」
「おおー!意外とマジメちゃんなのかにゃ?」
「そもそも……例えばの、話」
「(難しく考えないで。直感で)」
「だからそう言われても……」
……ククルシカの言う通り、難しく考えるべきではないんだろう。でも1度考え始めたら、頭が勝手にずっと考えてしまって。俺は頭を抱えてしまう。
そうしたら「じゃあじゃあ!」とSQが何やら提案する。
人差し指を立て、ピッと俺を指差しながら俺に問い掛けた。
「ふとした瞬間、頭に浮かぶ顔はありますか?」
「えっ…何?急に?」
「イイから答えて!」
「えっと……まぁ、うん」
「もっと知りたいな〜、近付きたいな〜、って思う人はいますか?」
「うん……いる……」
「もっと一緒にいたいな〜、って思っちゃう人はいますか?」
「いるけど……」
「「……!」」
「えっ…何?何??」
俺が質問に素直に答える度に、SQの瞳が輝く。
SQだけじゃない。ククルシカもどんぐり眼をキラキラさせ、ジナも目を丸く見張る。
先程と違う、何だか落ち着かない雰囲気に俺は皆の顔を見遣ると、沙明が妙に昂った様子で「ウェイウェイウェイ!」と唐突に肩を組んだ。
「ソレが『スキ』っつーコトよ!アンダスタァン?」
「えっ…?す、好き……?」
「そーそー!別の事してても『アイツ何してるかな〜』って顔が浮かんで、もっと傍にいたいな〜、もっと近付きたいな〜、ってなるモンなのよ!
つかお前、好きな子いたのかよ!教えろよな〜〜!俺達の仲だろ?」
「はぁ……?」
……なんか、よく分かんないけど盛り上がったみたい。
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*IJu*(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けているようで嬉しいです(ㅅ´꒳` )これからも更新がんばります〜! (2月7日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - この作品好きすぎて一気見しちゃいました.....!! (2月6日 16時) (レス) @page26 id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
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