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「36.8……随分熱が下がったじゃないか」



今日の回診(寝る前の体温チェック)にやって来たラキオは体温計を見ながら満足げな顔をする。「まぁ、この僕が看病していたからね」から始まり、いつも通りの長々としたお言葉を適当に聞き流しながら、俺は苦笑いを浮かべた。

でも本当に今回は助かった……
ラキオの看病が完璧だったから治りもこんなに早かったんだと俺も思う。流石グリーゼの脳ミソ野郎(褒めてる)


でも…ちょっと意外だな。ラキオがこんなに看病してくれるなんて。ステラさんに頼まれたのかな?
そうだとしても丁寧と言うか……結構な頻度で部屋に来ては色々してくれてたし。日々研究で忙しいラキオさんだから、必要最低限しかやってくれないと思ってたんだけれど。

というかそもそも、人に言われてこんな甲斐甲斐しく世話してくれるタチか、コイツ?



「ふふ、ありがとなラキオ。マジ助かったよ。

……でも、どうしてここまで看病してくれたんだ?俺達、会ってまだ間もないだろ?」



自信満々なラキオに御礼を言いつつ、俺は疑問をそのまま口にする。
まぁ、俺はループしてるし、何ならループする度世話してるから最早マブなんだけど。ラキオからすれば毎回初めましてだもんな。
……そう考えると毎回、俺が世話してる時どんな感情なんだろうか。初対面の人間に世話されてる時の感情……

ラキオは俺の問いにキョトンとした顔をしてから、平然と答えた。



「当たり前だろう?これからもずっと君をこき使ってやるンだから。これぐらいはしてやらないと」

「あ、そう言う……」



あー、うん……ラキオらしいよ、ホント。

いや別に気にしてないよ?人を小間使いみたいに扱ってさ。だって俺、人の世話するの好きだし。今までだってラキオの世話を好きでして来たし。それにこのラキオと関わったのは初日だけで、あとはほとんど絡みがない。看病はしてくれたケド。前のラキオみたいに彼なりに大事にされてる事もないだろう。看病はしてくれたケド。でもやっぱ言葉は選んで欲しかったって言うかなんて言うか。そういう言い方するからすぐ凍るんだぞお前は。知らんだろうケド。人が苦労して庇ってやってんの知らんだろうケド。


……まぁ、予想してないわけじゃなかったから、別に傷付いたりとか。「うわぁ…」なんて思ってませんケド?

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*IJu*(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けているようで嬉しいです(ㅅ´꒳` )これからも更新がんばります〜! (2月7日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - この作品好きすぎて一気見しちゃいました.....!! (2月6日 16時) (レス) @page26 id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年12月17日 0時

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