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「…………あ、そぉ。

じゃ、大人しく『待て』しててあげますよっ……と」



言いながら俺はラキオから一旦離れ、その膝の上に潜り込む。

一瞬、目線がこっちに向いたけどすぐ画面に戻った。何でだよ。


でも、そのままラキオのご尊顔を下から眺める、なんて事はしない。
そのままくるっと寝返りを打ってうつ伏せになると、おもむろに端末を取り出してメッセージを送る。

すぐに返信が来たのでそのまま電話を掛けると、相手はやっぱりすぐ出てくれた。



「もっしもぉし?沙明?」

「…!」

「うんそう、俺オレA〜!」

「…」



相手が誰かって?俺の心の友、沙明だ。
アイツはラキオとセツの次に気が合うんだ。


ラキオが構ってくれないなら、代わりに沙明に構ってもらうも〜ん!

え?目の前に恋人がいる?知った事か!
俺を相手にしないのが悪いんだもんね!
左手も無意味にニギニギしてやるゾ!



「おっひさ〜!つか最近どーよ?やっぱり忙しい?え?こっち?こっちはチョー忙しい〜!革命終わったのに息つく間もないってカンジ〜……
……え?何?今度の休日?んー、今の所予定はないけど……

……え、マジ?!!?あの映画の続編?!行く行く!絶対行く!」



そんな感じでそれは楽しく話してた。
つか誘われた。映画に。
俺の大好きなレトロアクション映画の続編、遂に完成したんだってよ。めっちゃ行きて〜〜!!


ラキオと行くと、やれ時代背景と矛盾してるだの、昔の時代にそんなモノなかっただの、そんなんばっか感想で言い始めるから、あの映画に限ってはラキオより沙明と行きたいなぁ……

沙明は前に観た時、割と楽しんでくれてたし。


……ヒロインのボインを。



「うんうん!そんでいつ?その日俺も予定空けとく!うん!いやぁ、楽しみだなぁ……何せ待望の……

あ、」



まだ話してる途中だったってのに。

俺が意味もなくニギニギしていた左手が俺の端末を奪い、強制的に沙明との通話を終わらせた。


振り返るとラキオが顰め面で僕を睨む様に見下ろしていた。まるでゴミを見る目だ……ピクピクと片目が痙攣してるから明らか怒ってそう。


…………そんな顔するなら放っておくなってーの。

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*IJu*(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けているようで嬉しいです(ㅅ´꒳` )これからも更新がんばります〜! (2月7日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - この作品好きすぎて一気見しちゃいました.....!! (2月6日 16時) (レス) @page26 id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年12月17日 0時

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