グノーシア短編集＊LOOP4＊

＊ ページ31

「革命が終わったらハイお終いだとでも思ったの？寧ろここからが大事だろう？
同じ事を二度と繰り返さない為の法整備。人員の確保。役員の整理。あと無駄な施設の排除と有効活用法。外部の助力も要請しなくちゃいけないし、革命によって行き場を無くした無辜の民の事も考えなきゃいけない。もしかしたら政府の残党が残っているかもしれないから、警戒は続けなきゃいけないし、もしもの対策も講じておかなきゃいけない。
キミはひっくり返した玩具箱をそのままにするのかい？」

「あーーあーー理屈は知らん知らん！
俺が言ってるのは！デート中に仕事の話するのかって話！！」

「お望み通りデートも(・)してるだろう？」

「も、って何？！こんな時までマルチタスクやめて！？デートって言葉、辞書で引いてから言ってくださァい！！」

「『恋い慕う相手と日付を決めて会うこと』」

「今引くなアホンダラ！！！」

「僕自身がそう記憶してるけれど？」

「辞書丸ごと頭に入っとるんか？！！」



あぁ、そうだ。コイツはそういう奴。
そういう所も好きだよダーリン。今はむっちゃムカついてるケド。


確かにさ？革命終わってからも大変だよね？分かるよ。俺も手伝ってるから。

要は初めからやり直すようなモンだからさ？0からまた始めるようなモンじゃん？そりゃやる事いっぱいあるよ。


でもさ？違くない？
デート中にもやるのは違くない？？
大切なのは分かるけど違くない？？？

デートっつってんだからデートしろよ！
もっと話してよ！構ってよ！！イチャイチャしてよ！！


ンでほっとかれなきゃいけないのさ！



「大人しく『待て』も出来ないのかい？犬以下の知能だったンだね。別に一緒にいるンだから構わないだろう？」

「構い倒すわ！寧ろ構い倒してくれ！！
何が悲しくて画面弄ってるお前の横顔をただただ見てるだけしか出来ないの？？」

「ならほら、僕の左手を貸してあげるから。好きにするといいよ。これでいい？」

「……………………」



その瞬間、ブツンと何かが切れた音がした。


あぁ、そうかよ。あくまでお前は画面に夢中って事か。あぁ、ハイわかりましたワカリマシタ。

イイぜェ、言い付け通り待って(・・・)やろうじゃん？


その代わり、あとでうだうだ文句言って来るんじゃねェぞ？

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