▼拷問 ページ49
野咲「あーあ、面倒くさい。
さっさとすませちゃおっと」
シーサイドスタジアムに向かっている途中の通路でさくらがそう言った。
本当、さっさとやって、さっさとここから出るか。
皆帆「…？ 何か、様子が変だ」
A「は？何が？」
皆帆「…何でもないよ」
私が睨みつけると、和人は目をそらした。
……やっぱ、ウザい。
少し進むと、二つのボタンと扉があった。
鉄角はそのボタンを躊躇なく押すと、固い扉が開かれた。
薄暗い通路だったからか、扉の隙間から溢れた日差しが妙に明るくて、つい目を細めた。
目が日差しに慣れた頃、私はスタジアムの光景に目を見張った。
溢れんばかりの沢山の歓声。
向けられるテレビ局のカメラ。
……何なの、これ？
真名部「どうしてこんなに観客がいるんですか…？」
皆帆「テレビカメラまで…」
久坂「どういうことだ？」
皆、唖然としながらもスタジアムに足を踏み入れる。
その中で一人、私だけは怖気ついていた。
皆帆「どうしたんだい？」
和人はそんな私を不審に思ったのか、立ち止まって話しかけてきた。
どうしたもこうしたもない。
なんでこんなに人がいるんだ。
なんでテレビ局がカメラ回してんだ。
こんなの拷問だ。
私に対する、精神的に拷問だ。
もし、この中に“奴ら”がいたらどうする？
私を見つけてしまったら、どうなる？
容易に想像出来る。
そんなの、絶対嫌だ……！！
皆帆「…A？」
A「な…何……」
私はうるさい心臓を抑えつけ、いつもの私を保とうとする。
皆帆「声、震えてるけど？」
A「っ………」
しかし、見破られたようだ。
和人は私の所まで来て、顔を覗き込んだ。
皆帆「緊張、しているのかい？」
A「あ…あぁ……」
皆帆「……」
和人は自分の顎に手を添え、私の目をじっと見る。
目をそらしたいけど、和人は私の瞳を捕まえ、離そうとしない。
皆帆「…とりあえず、皆の所に行こう？
面白くなっていきそうだ」
そして和人はいつものように微笑むと、手を差し出した。
A「何が…面白いんだよ……」
私はその手をはたくと、早足で皆の所へ向かった。
和人は手を抑えて、表情を歪めるも
また微笑んで私の後に続いた。
沢山の人が見ている。
沢山のカメラが、向けられている。
今、私に出来ることは目立たないこと。
そう、出来るだけ目立たずに
事を成していけばいい。
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ルナストーン(プロフ) - 分かりました。そういえば灰凪（であってますか？）さんはまだ心を開いてませんでしたね…完全に忘れてました… (2020年10月11日 17時) (
レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ルナストーンさん» それだと夢主ちゃんの性格的に素直過ぎる気が……()この時夢主ちゃんはまだそこまで心は開いてないと思うので……うーん、日本語って難しい……とりあえず文章ちょっと自分なりに直してみますね…！ (2020年10月11日 17時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - ＊IJu＊さん» そうですかーならば（？）ー仕方ないですねーｱﾊﾊー（棒）（「忘れないでおこ」にしてみては…？） (2020年10月11日 17時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ルナストーンさん» 少なくとも自分はその2パターンが浮かんだので。でも結構前の文章なので多分何も考えてないです(遠い目 (2020年10月11日 17時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ルナストーンさん» おそらく「すぐ忘れるやつじゃんw」ってツッコまれるのと「忘れなければずっと覚えてるんだね」って風に読者で解釈してもらうやつだと思います……大分前に書いた文章なので確証はありませんが。 (2020年10月11日 17時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
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