高所恐怖症 ページ28
その日から豪炎寺と壁山の『イナズマ落とし』の特訓が始まった。Aも度々鉄塔に足を運び、彼等の特訓する様を見守った。
豪炎寺は着実に形になっているのに対し、壁山の方は中々上手く行かなかった。
というのも、どうやら壁山は高所恐怖症らしく、高い所がダメだったよう。
滑り台の上すらも怖いらしく、そんな彼が野生中との試合の為とはいえ、高く飛ぶとどうしても下を見てしまい、酷く怯えてしまうようだった。
「え？高所恐怖症？」
その事を河川敷のグラウンドにて秋達に聞かされたAは呆れたような顔をする。
『イナズマ落とし』の特訓はここ暫くずっとしていた。
なのに高所恐怖症なのを言わずに特訓していたとは知らなかったので、聞いてからAは思わず目を眇めた。
「そうみたい……それで未だに怖がってて」
「はァ……？まぁ、確かにやけに怯えてるなとは思ってたけど……それで、踏み台の人は変えるの？」
「いえ、そのままで行くらしいですよ。
壁山くんも引き続き、特訓頑張ってるんで！」
「えぇ……手っ取り早く変えた方が……」
合理的に考える彼女はそうボヤくが、でも確かに頑張っている壁山を思い出すと言葉を続けられなかった。
壁山は壁山なりに高さを克服する特訓をしている。
彼女も何度か目撃していて「また妙な特訓をしてる」と思っていたのだが、どちらにしても彼なりに取り組んでいるように見えた。
そんな壁山の努力を無下にするのも憚られ、Aは押し黙っていると、ふと3人の元に土門が歩み寄って来た。
「おーおー、皆張り切ってるねぇ」
「土門くん、練習は？」
皆がそれぞれ練習している中、呑気な足取りでベンチにやって来たので秋は声を掛ける。
すると土門はこれまた呑気な口調で言葉を返した。
「どうせ、入部したての俺には出番ないだろうよ。
のんびりやってくさ」
「土門くん……」
土門の返答に秋も春奈も思わず苦笑いを浮かべた。
対してAはそんな彼を睨む。
すると視線に気付いたのが、ふとAの方を見遣る。
見遣ってから驚いた顔をして、思わず半歩後退った。
どうやら彼女の存在に気付いていなかったらしい。
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真昼 - 久しぶりに見て見ました。更新されていて、嬉しかったです\(//∇//)\ (2023年1月15日 0時) (
レス) @page34 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます！いずれ絡ませたいとは思っていますが、いつになるのかはごめんなさい、作者も分かりません……基本無計画なので(殴)更新も遅いですが、でもゆっくりでも頑張りますー！ (2022年10月10日 16時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 更新頑張ってください (2022年10月10日 14時) (レス) @page17 id: e325fc5c3e (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 帝国キャラと女主が関わってほしいです。 (2022年10月10日 14時) (レス) @page17 id: e325fc5c3e (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ちゃんちゃんさん» コメントありがとうございます！恐縮です…それだけ楽しんで頂けているようで作者、感無量です…！！ありがとうございます！ (2022年9月20日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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