イナズマ落とし ページ26
一方、鬼道に言われた通り鉄塔へ向かったAは、円堂達のいるてっぺんまで駆け足で上り、辿り着いた。
息切れ切れにしながらAがてっぺんで見た光景は、ついこの間の練習に負けずとも劣らない、特殊な特訓だった。
「ひ、人が…吹っ飛んでる…？！」
『敵のスゴ技を受ける特訓』と称し、大きなタイヤをロープで吊るした専用の道具で次々と選手達を文字通り吹っ飛ばして行く。
幸い、着地点にはクッションになる物があるが、それでも無茶苦茶な特訓だとAは暫く疲れていたのも忘れて口を半開きにしたまま吹っ飛ぶ様を眺めてしまっていた。
「Aじゃないか！」
そんなAを円堂はすぐ見つけ、彼女に声を掛ける。
その隣には豪炎寺も並んでいた。
Aは我に返るもまだ呆気に取られ「あ、円堂…」と気のない返事を返した。
「…あれ？でも俺、今日此処で練習するって言ってたっけ？」
「えぇっと…人から聞いてね。暇だから覗きに来ただけ。てか、あの特訓…」
「丁度良かった！今、必殺技の話しててさぁ！」
「ひ、必殺技…？」
円堂はおもむろに表紙に汚い字が書かれたノートをAに見せ付ける。
どうやらコレが昨日、響木が言っていた『秘伝書』らしい。
円堂に差し出されるまま、そのノートを開いて見るも、中身もやはり字が汚く、到底読めるものではなかった。
「汚っ？！何コレ！？……もしかして、あのクソジジイ、デタラメ言ったの……？」
「いやいや！正真正銘の秘伝書さ！
ほら！このページはゴットハンドについて書かれてるんだ」
「あ、アンタ読めるの……？」
「？ うん！」
「……」
到底読める字ではない……と思っていたが、どうやら円堂には読めるようだった。
頷く円堂を呆然と見つめた後、おもむろに視線を豪炎寺の方にズラすと、豪炎寺も何とも言えないような表情をしてそっと彼女から視線をそらした。
「でさ！野生中に対抗出来そうな必殺技があってさ！
このページの……ここなんだけど」
「うん、わかんない」
「『イナズマ落とし』って言うんだ！」
「イナズマ落とし……？」
円堂に言われ、Aはそのページをまじまじと見つめるが、解読など出来ない。
そこで、素直に円堂に助けを求めるも……
「1人がビョーンて飛ぶ、もう1人がその上でバーンってなって、クルッとなってズバーーン！！これぞ、イナズマ落としの極意！！」
「なんて？？」
……解読できてもAには理解出来そうになかった。
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真昼 - 久しぶりに見て見ました。更新されていて、嬉しかったです\(//∇//)\ (2023年1月15日 0時) (
レス) @page34 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます！いずれ絡ませたいとは思っていますが、いつになるのかはごめんなさい、作者も分かりません……基本無計画なので(殴)更新も遅いですが、でもゆっくりでも頑張りますー！ (2022年10月10日 16時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 更新頑張ってください (2022年10月10日 14時) (レス) @page17 id: e325fc5c3e (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 帝国キャラと女主が関わってほしいです。 (2022年10月10日 14時) (レス) @page17 id: e325fc5c3e (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ちゃんちゃんさん» コメントありがとうございます！恐縮です…それだけ楽しんで頂けているようで作者、感無量です…！！ありがとうございます！ (2022年9月20日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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