【イナイレ】シッカーラプンツェル11【不動明王】 (ページ9)

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◇ラプンツェルの再会ページ9

監督の決断により、日本代表の座を賭けたイナズマジャパン対ネオジャパンの試合が始まってしまった。

でも試合が始まる前。ベンチでウォーミングアップをしている時に、私はこっそり相手側のベンチに行ってみる事にした。

だってゲンダに会うの、真・帝国学園振りだし……
この試合の意気込みって言うか……どう考えてるのか聞きたかったから。

勿論、さっきのゲンダを見たら本気で挑もうとしてる事は分かった。
日本代表になりたくて、此処にいるんだって。

でも……その。私がまだ信じられないって言うか……
だから、ちゃんとハッキリ確認したいなって。

……でないと、気持ち良くイナズマジャパンを応援出来ないなって。

「……ゲ……ゲンダ！」

恐る恐るゲンダに声を掛けると、ゲンダは気付いてすぐ振り返り、私を見遣った。

目が合った瞬間、私は思わずﾋﾞｸｯと身体が反応はしてしまう。

対してゲンダは真剣な顔から一変
私の知ってる優しいゲンダの顔になると、ウォーミングアップを止めて私の元に歩み寄って来た。

…………って、えっ？

「Aじゃないか……！久しぶりだな！元気だったか？」

「う、うん…！ゲンダも、元気…だった？」

「ああ、勿論。禁断技の反動もすっかり良くなってな。
Aの方はどうだ？佐久間から聞いた話だと手術をしたようだが……」

「う、うん！したよ…！そ、それでね！ちゃんと治してもらって……」

あんなに真剣な顔してたから、氷の女王みたいに素っ気ない態度で対応されるのかなって思ってたんだけれど。

意外にも病院で入院していた時のような、優しいゲンダのままで接して来て、私は戸惑いながらも普通にお話してしまった。

ま、まぁ……そりゃそうだよね。
別に操られてるワケでも、洗脳されてるワケでもないんだから。

試合になると真剣になるけど、それ以外だといつものゲンダになるのは当たり前だよね。

「それにしても驚いたなぁ、Aがまさかイナズマジャパンのマネージャーをやっていただなんて」

「私もビックリ！ヒビキさんからお話聞いた時は夢なんじゃないかなって思った！」

「変わらず元気そうで良かったよ。
あの時は大変だったからな」

「そ、そうだよね〜……あ、あはは……

……………じゃなくてっ！」

あんまりにも普通にお話してくれるから、こっちもついついいつも通りに話してしまう。

我に返って私は首を横に振ると
ゲンダは驚いた顔をした後、首を傾げた。