【イナイレ】シッカーラプンツェル11【不動明王】 (ページ8)

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◇ラプンツェルと一声ページ8

「源田、成神、寺門！？」

「霧隠！？」

「御影専農と尾刈斗中、千羽山に、木戸川清修の武方もいるでヤンス！！」

サギヌマの背後から現れた選手達。
その人達はほとんどがFFに出ていた人達だった。

し、しかも……その中にゲンダがいる……
一瞬喜んじゃったけれど……すごく複雑。

更に、極めつけは……

「久しぶりね、円堂くん」

＿＿＿＿ヒトミコ監督。

宇宙人を倒す為にエンドウのチームの監督を務めた女の人。真・帝国学園として闘う前にちょっと話したよね。フドウが。

つまり、エンドウ達にとっては元監督。
そんな人が皆の前に姿を現した。

「久遠監督ですね？初めまして、吉良瞳子です」

「キミの事は響木さんから聞いている。
地上最強のチームを率いた監督だと」

ヒトミコさんが話し始めると、空気がピリッと変わった気がした。

キビキビとした挨拶から始まり、クドウ監督が言葉を返すと、ヒトミコさんは口元に笑みを浮かべた。

「御存知なら話は早いですね……

私はネオジャパンの監督として、正式にイナズマジャパンに試合を申し込みます！」

顔を上げたヒトミコさんは、真っ直ぐイナズマジャパンを射抜き、そう高らかに宣言する。

それだけでも驚いたのに
更に続けられた言葉に皆は驚愕する。

「そしてネオジャパンが勝った時は

＿＿＿＿日本代表の座を頂きます！」

無茶苦茶な向こうの申し出にイナズマジャパンの皆は声を上げた。
私も大きく目を見開いて、ヒトミコさん達を見遣る。

つ、つまり……日本代表の座を賭けて闘うって言うの…？
そういうのっていいのかな？

まぁ、確かに世界に行くなら、より強いチームの方が良いのかもしれないけれど……

ちらり、私は横目でこっそりネオジャパンのキーパーを見遣る。

ゲンダは私に気付いているのかいないのか。
真剣な顔でイナズマジャパンを見ていた。

その表情は本気で挑む気みたい。

「私達の挑戦、受けて頂けますか？」

ヒトミコさんは強い瞳で問い掛ける。

対してクドウ監督は、何にも言わない。
……いや、考えているのかな。

沈黙。イナズマジャパンの皆は固唾を呑んでクドウ監督に視線を向ける。

監督の一声で受けるか受けないか決まるんだもん。
日本代表を賭けた試合をするかどうか。
緊張するに決まってる。

暫くの黙りの後に、監督は口を開いた。

「……いいでしょう」